第参回天下一カウボーイ大会・2日目に出演していた岩佐琢磨氏(a.k.a.和蓮和尚)率いる家電ベンチャー、CEREVO社の初となるプロダクト『CEREVO CAM』がついに予約開始。個人的に以前から注目していたプロジェクトでもあったので、先行予約メールが到着した週末に速攻で注文しました。選んだのは限定色の黒です。
CEREVO CAMの特徴は、内蔵の無線LANにより、撮った写真をFlickrやmixi、picasaといったサイトに自動投稿したり、自宅のPCへ自動転送してくれたりといったように、“撮影”と“アップロード”あるいは“保存”をシームレスに行なえること。イー・モバイルにも対応し、ダダ漏れ状態であらゆる写真記録を即座にウェブにアップロードできる、ネット文化と非常に親和性が強いネットワーク家電。
個人的に、CEREVO CAMは2つの意味で新しいアプローチの家電だと思ってます。
まず第一に、新しいモノづくりのありようを提案していること。CEREVO CAMの開発状況は常時ブログでレポートされ、製品仕様の疑問などはtwitterでリアルタイムにポスト・リプライされ、そして予約開始後、購入した人や購入すべきか悩んだ人どうしが、twitterを通してその体験を共有していた。大企業が大きな資本を投下してつくるもの、という既成概念のまったく逆をいく、「全部見せます」という劇場型のアプローチが興味深かったわけです。
市販品ではありませんが、アノドスのAnobarと似たアプローチのようにも感じます(こっちは非売品だし、売ったとしても数十万円とのことなので全然違う部分もありますが)。
極端な話、10万台売るのじゃなく、1万台のヒットで成功する家電のつくり方を模索し、実践している。そこがおもしろい。
第二に新しいのは、ユーザー自らファームを開発できる、CGM的側面を考慮したオープン環境であるということ。詳細は明らかになっていませんが、CEREVO DEVCAMという開発機材(後日市販される)で開発した自作ファームを、CEREVO CAMに焼くこともできるらしい。
組み込み系だとガジェット目覚まし時計こと『チャンビー』が近い性質の製品ですが、チャンビーがFlashLite3でのウィジェット実装なのに対して、DEVCAMの場合はよりハードに近い部分でイジれるわけで、全然次元が違います。初期ファームとはまったく別のカメラを作り出せる可能性がある。
たとえば顔認識で人の目線を勝手にモザイク処理するカメラとか、『彼女カメラ』的な機能を実装したり、あるいは動画配信対応にしたりとか。
方位センサーとGPSを積んだバージョンがあれば、セカイカメラのタグが写るカメラができたりなんかもおもしろいかも(希望というより妄想ですが)。
いずれにしろ、イトーはこうしたワクワク感をライブとして体験できるところに、1万9499円払う価値を見出しました(購入を迷っている人の参考になるかはわかりませんが)。製品が届くまではASCII.jpの記事を見たりして楽しむとして、実際の使用感は製品が届き次第レポートしていきます。
そうそう。twitterで話題のCEREVOガールズの動画プロモ(トップページにあり)はちょっと注目。棒読み感、狙ってるなー。
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