「アレって、たしか、去年の2月ごろファイルにしたんだけどなぁ。どこいっちゃったっけ? だいたい、エクセルファイルだっけ? たんなるテキストだっけ?」というようなとき、ビスタではどうやって検索すればいいだろう? つまり、ファイル名も、保存した場所も、ファイルの種類も、内容の具体的なキーワードもわからないけど、そのファイルを作った日付だけは(ぼんやりと)わかっているという場合。
1.日付で検索するのは簡単!
ファイルを検索するには、まず例によって“ウィンドウズキー”+“F”を押して検索ウインドーを開く。
検索ウインドーの右上のほうに“高度な検索”というのがあるので、その横の“v”マークをクリック。すると、“場所”や“サイズ”など、細かな条件を入れてファイルを検索できるようになる。
これらは“フィルター”と呼ばれる(らしい。“v”マークにカーソルを合わせると、“詳細なフィルタを表示する”と表示されるから)。
↑“高度な検索”を開いたところ。もう一度、横の“^”ボタンを押すと閉じる。
この中に日付を指定できるところがある。
↑左端のボタンをクリックすると“日付”、“更新日時”、“作成日時”の3つから選べる。
↑まん中のボタンは“任意”、“が次である”、“が次より前”、“が次より後”の4つから選べる。
↑まん中のボタンを“任意”以外にすると、右側のボタンで、カレンダーから日付を選べるようになる。
まずは、実際にやってみる。たとえば、
“更新日時”、“が次である”、“2008/12/12”
として、画面右側の“検索”ボタンを押すと、
期待どおりのファイルがヒットする。
↑2008年12月12日に更新したファイルの一覧が表示された。
もちろん、このときに、“名前”欄でファイルの名前を指定したり、“場所”欄でファイルが保存されている場所(フォルダー)を指定したりすれば、検索結果を絞ることができる。
2.日付は、範囲でも指定できる
カレンダー表示で、上部の左向き三角、右向き三角をクリックすれば前後の月のカレンダーを表示するが、まん中の年月をクリックすると、1月から12月まで月を選べるようになる。ここで、たとえば、11月を選べば、11月1日から11月30日の間に更新したファイルがヒットする。
↑カレンダーの年月表示のところをクリックすると……。
↑表示が12ヵ月の表示に変わり、1ヵ月間を日付の検索範囲として選べる。
つまり、最初の問い「去年の2月につくったファイルを検索したい」という場合は、この方法で検索できる。
カレンダー表示で、さらに年のところをクリックすると、2000年-2009年といった感じの10年間の表示になり、年を選べるようになる。もちろん、2008年を選べば、2008年1月1日から12月31日の間に更新したファイルがヒットする。
↑検索範囲に“年”を選べる。たとえば「2000年に撮影した画像を検索」というようなことができる。
実はさらにもう一段階あって、100年単位の表示になり、10年単位の期間を選ぶことができる。これ以上広い期間はない。
↑10年単位。ちなみに1600年代から選択できるが、そんな日付を持つファイルは無いよ……たぶん。
まぁ、10年単位の指定が実用的かどうかはともかく、「あの資料はたしか2005年に作ったハズ」というような場合の検索をするときの役には立つ。
3.日付設定をもうちょっと詳細に
日付のところは、その上の“表示項目”のところを変えると、選択できる日付も変わる。 一覧にすると
表示項目 | 日付の選択項目 | |||
すべて | 更新日時 | 作成日時 | 日付 | |
電子メール | 更新日時 | 作成日時 | 受信日時 | 送信日時 |
ドキュメント | 更新日時 | 作成日時 | ||
ピクチャ | 更新日時 | 作成日時 | 撮影日 | |
音楽 | 更新日時 | 作成日時 | ; | |
その他 | 更新日時 | 作成日時 | 日付 |
↑“表示項目”をピクチャにすると、撮影日で検索できるようになる。
さて、ここからは余談というかある意味本題と言ってもいいのだが、
上記表を見ていて疑問が思い浮かんだ。“すべて”のときと“その他”のときに選べる“日付”ってのはいったいなんの日付なのか? 更新日時、作成日時、受信日時、送信日時、撮影日以外のなんの日なのか?
このへんの○○日時はファイルのプロパティで見られ、そのプロパティはファイルの種類によって違うのだけど、どんなに目をこらして見ても“日付”などというプロパティの項目はない。でも、日付で検索はできる。はて?
↑たとえば、写真のプロパティを見れば、“撮影日”というプロパティが見られる。でも“日付”というプロパティは無い。
と思って、いろいろ探していたら“詳細表示の設定”の中に“日付”という項目を見つけた。
↑詳細表示の項目を右クリックして“その他”を選ぶと、表示する項目をカスタマイズできる。その中に“日付”という項目があった。
早速その日付を表示してみると、確かに、ここを参照して検索していることがわかる。
↑“日付”が“2008/12/12”のファイルがヒットしている。“更新日時”を見ると、“日付”とは日時が違っていることに注目。
で、結局この“日付”というのはなんの日付なのか?
正直よくわからないのだが、わかったこともある。
“詳細表示の設定”の中には日付に関する項目がたくさんある。念のため書き出すと
アーカイブ日時、アクセス日時、コンテンツの作成日時、メディアの作成日時、リリース日、開始日、完了日、記念日、更新日時、最終表示日、作成日時、撮影日、取得日時、受信日時、終了日、前回印刷日、前回保存日時、送信日時、日付、放送日
の20個だ。これらを表示させてみると、別々の日付が入っている場合もあれば、同じ日付が入っている場合もあり、空白の場合も多い。だけど、“日付”のみは、必ずほかのどれかと同じ日付が入っているっぽい。よく使うファイルについて例を挙げると
ファイルの種類 | “日付”に入っているのと同じ日時 |
テキスト(.txt) | 更新日時または前回保存日時 |
画像(.jpg .png .tif) | 撮影日、撮影日がない場合は 更新日時または前回保存日時 |
エクセル(.xls) | 前回保存日時 |
ワード(.doc) | 前回保存日時 |
更新日時または前回保存日時 | |
HTML | 更新日時または前回保存日時 |
そこから想像するに、この“日付”というのは
マイクロソフトが決めたなんらかの基準で、そのファイルにふさわしいと思われる日付(撮影日だったり、更新日時だったり…)。
なのではないだろうか?
しかし、そういったものがプロパティに表示されてもいなければ、基準もどこにも書いてないんじゃ意味がないと思われるのだが。検索の担当者は、いったい何を考えて、検索ウインドーに“日付”という選択肢を作ったんだろう?
(また、長くなっちゃってすみません。加藤兄)
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