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詳細ペインにまつわるあれこれ

2008年06月26日 12時22分更新

下の図のようにウインドーが重なっているとき、下側になっているウインドーをクリックしてもそれが上側に出てくれないことってないですか? 調べてみたところ、どうやら“詳細ペイン”の一部はクリックしても反応しないみたいだということがわかった。で、ついでに詳細ペインについてあれこれ書いてみる。

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↑赤丸のあたりをクリックしても下側のウインドーが上側に出てきてくれない。

1.詳細ペインってなんじゃらほい

詳細ペインは、ビスタのエクスプローラウインドーの下のほうに表示されている部分。選択したドライブ、フォルダー、ファイルの情報を表示する。

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↑赤線で囲った部分が詳細ペイン。------ [図A]

ちなみに“ペイン”は英語では“pane”。手元の辞書(研究社『新英和中辞典 第6版』)によると、「窓ガラスの1枚」とか、「長方形のひと区画」とかそんな意味らしい。goo辞書には「部分ウインドウ」というコンピュータ用語も載っていた。

goo辞書 pane

詳細ペインには、ファイルサイズやタグの内容など、ファイルやフォルダーの情報が表示される。具体的には、ファイルの場合、プロパティの“詳細”タブの一部が表示される。ドライブやフォルダーの場合は“詳細”タブがないが、どうやら“全般”タブにある情報の一部が表示されている。これらの情報は、ファイルやフォルダーにマウスカーソルを1~2秒合わせておいても表示されるが、表示項目は微妙に違う。

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↑ファイルにカーソルを合わせておくと、ファイルの種類などに応じて2~6行くらいの情報が表示される。詳細ペインとは表示される項目が微妙に違う。

2.詳細ペインのアイコン

詳細ペインの左端には、選択中のフォルダーやファイルのアイコンが表示される。何も選択されていないときには、そのエクスプローラで開いているフォルダーのアイコンになる。このアイコンは、ファイルの表示が“一覧”や“小アイコン”になっていても、“中アイコン”以上の大きさで見られるので、選択中のファイルの中身がわかりやすいという利点がある。

またこのアイコンをダブルクリックしたり、右クリックしたときは、選択したフォルダーやファイルと同様の動きをする。つまり、フォルダーのアイコンをダブルクリックすれば、そのフォルダーが開くし、ファイルのアイコンをダブルクリックすればアプリケーションが起動する。もちろん、右クリックすれば、プロパティなどのメニューが表示される。まぁ正直に言って、何かファイルが選ばれているときは、そのファイルをクリックしても同じことなのだから、あまりメリットは感じられない。

でも、何も選択していないときの詳細ペインのアイコン右クリックは、そのフォルダーの何もないところを右クリックするのと同じことで、選択したファイルの右クリックとはメニュー内容がちょっと違う。フォルダーがアイコンでいっぱいで“なにもないところ”が無いようなときには使える。

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↑なにも選択されていない状態での詳細ペインのアイコンの右クリックは、フォルダーの何もないところを右クリックしたのと同じ。“中アイコン”など表示の切り替えや、このフォルダーのカスタマイズなどのメニューがある。

ミもフタもないことを言うと、何か選択されている状態から何も選択されていない状態にするには、マウス操作では、結局何もないところをクリックしなくてはならないので、「だったら、最初から何もないところを右クリックすればいいじゃん!」ということになる。キーボードを併用していいいのなら、Ctrl+スペースキーで選択を解除できる。

3.詳細ペインの大きさを変える

詳細ペインは大きさを変えることができ、大きさに合わせて表示される内容も増えたり減ったりする。やりかたは、まず、詳細ペイン上(の何もないところ)で右クリック。すると、下図のようなメニューが表示されるので表示したい詳細ペインの大きさを選択する。

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↑詳細ペインのサイズは大、中、小の3種類。

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↑“小”は、2行の情報表示。

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↑“大”は、5行の情報表示。

このページの最初のほうに記した画像([図A])が“中”で、3行の情報表示。実際にどんな情報が表示されるかは、ファイルの種類によって違う。また、エクスプローラの横幅を広げると表示される項目も増える。

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↑エクスプローラの横幅を広げると表示される情報も増える。

実は、詳細ペイン上側の端っこをドラッグすれば、“小”より小さくしたり、“大”より大きくすることもできる。

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↑“小”より小さくして、1行表示。

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↑“大”より大きくして、図の例では14行表示。

また、“詳細ペインの非表示”を選べば、表示しないことも可能。再度表示させるには、“整理”メニューから選ぶしかない。

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↑“整理”→“レイアウト”→“詳細ペイン”で、詳細ペインの表示/非表示を切り替え。

4.プロパティの編集と削除

詳細ペインの右クリックメニューに“プロパティの削除”というのがある。これを選択すると、同名のダイアログが表示される。これは、ファイルのプロパティで、“詳細”タブの下のほうにある“プロパティや個人情報を削除”というリンクを押して表示されるのと同じもの。

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↑プロパティの削除ダイアログ。選択したのがフォルダーの場合はメニューがグレイアウトしていてこの画面にはならない。

さて、このダイアログでは、プロパティの項目のうち、“評価”や“タグ”などいくつかの項目を消すことができる。が、“サイズ”や“種類”など多くの項目は削除できない。実際には、あんまり削除するようなことはないような気がする。
また、ここで削除できる項目は、詳細ペインの該当項目をクリックすることで編集もできる。

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↑“タグ”などは、プロパティを開かなくても、詳細ペイン上で編集できる。

編集できる項目とできない項目があることに注意。編集できない項目はクリックしても何も起こらない。

5.クリックしても無反応?

で、ようやく、最初の疑問に戻る。
ウインドーが重なっているとき、下側のウインドーの詳細ペインをクリックしても、上側になってくれないことがある、という問題だった。どうやら、上記“4.プロパティの編集と削除”に書いた、“詳細ペイン上でクリックしても編集できない項目”のところをクリックすると、上側になってくれないようだ。逆に言うと、それ以外のところはクリックすればちゃんと上側になってくれる。
しかも、このいわば“無反応ゾーン”では、“3.詳細ペインの大きさを変える”で書いたような右クリックメニューも表示されない。

これまで書いてきたように、選択しているファイルの種類やファイルペインの大きさによって、詳細ペインに表示されている内容は違ってくる。だから、どこをクリックしたら上側になってくれないかは、一概には言えないのだ。

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↑この例の場合は、半透明で赤く囲った部分が無反応ゾーン。

いつもながら、なぜこんな仕様になっているのかは不明だが、マイクロソフトの製品仕様に合理性を求めてもしょうがないのかもしれない。
(加藤兄)

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