4月5日にも投稿しましたが、過去にマイクソロフトさんに指摘したもののまったく顧みられることなくSP1でも残っていたバグをもうひとつ。
まぁ、めったに起こらないシチュエーションなんですが……。
まず、フォルダーでもファイルでもいいので、名前を変更する。やりかたは、フォルダーかファイルを選択して“F2”キーを押す。または、フォルダーかファイルを右クリックして、メニューから“名前の変更”を選ぶ。すると、フォルダー名やファイル名の色が反転して、変更できるようになる。
↑これは、フォルダーを新規作成し、名前を変更しようとしているところ。
で、そのフォルダー(またはファイル)に、全角空白だけの名前を付ける。
↑全角の空白を入力してEnterキーを押す。空白は何文字ぶんあっても構わない。
すると……。
↑削除も移動もコピーも名前の再変更もできなくなってしまう!!!!!
名前を変更し直すことができないので、このフォルダーもしくはファイルは永遠に削除できないことになってしまう。
ちなみに、半角空白だけのファイル名は、ファイル名として付けることができなかった。
また、拡張子を付けないように注意。ビスタをインストールした直後の状態では、拡張子を表示しない設定になっていて、この場合は全角空白のファイル名を付けても(実際には拡張子があるので)削除できる。
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まぁ、調べてみたところ、削除できる方法はあったのだけれども。
それは、“コマンドプロンプト”で削除するというもので、昔MS-DOSを使っていた人にはおなじみの方法。次のような手順で行なう。
まず、削除できなくなったファイル(もしくはフォルダー)のあるフォルダーを開き、なにもないところを“Shiftキーを押しながら右クリック”する。
↑右クリックメニューの下のほうに“コマンドウィンドウをここで開く”という項目があるので、それを選択する。
↑背景の黒い“コマンドプロンプト”のウインドーが開く。
ここで、フォルダーやファイルを削除するコマンドを入力するのだが、フォルダーとファイルとではコマンドが違う。
フォルダーの場合は、
rd " "
と入力する(最後にEnterキーを押す)。
↑フォルダーの場合。rd "までは半角英数で普通に入力。全角空白は、まず、Altキーと“半角/全角”キーを同時に押して日本語入力モードにしてからスペースキーを押す。右下に“全あ般ローマ”と表示されているのが、日本語入力モードになっているシルシ。
↑もう一度、Altキー+半角/全角キーを押して、日本語入力モードを解除して、"を入力。最後にEnterキーを押す。
↑消えた!
次にファイルの場合。
del " "
と入力(最後にEnterキー)。
↑ファイルを消す場合。
上記は、全角空白1文字のフォルダー名、ファイル名を付けてしまった時の例。たとえば空白5文字のファイル名を付けてしまった場合は、
del " "
という感じで入力する。
消さずに、名前を変更したい場合は renコマンドを使う。
ren " " filename
と入力すれば、filenameという名前に変更できる。renコマンドは、フォルダーにもファイルにも使える。名前さえ変更してしまえば、削除も移動も普通のファイルと同様にできる。
↑ファイル名の変更。" "とfilenameの間は半角空白1文字。filenameは、好きなように。himitsuでも、test.txtでも。
無事消えたり変更できたことを確認したら、exitと入力して、コマンドプロンプトを終了。
このバグは、普通にビスタを使っていたら、おそらく遭遇しないバグだと思われる。が、うっかり私のように全角空白のフォルダーを作ってしまう人がいないとも限らない。その人がコマンドプロンプトで消す方法を知らなかったら、「やっぱりビスタは使いにくい」とか言い出すかもしれない。
ほとんど影響のないバグかもしれないが、明らかになっている以上は、修正しておくべきだと思う。
(加藤兄)
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