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NEDOシンポジウム「AI&ROBOT NEXT」、革新的ロボット要素技術分野/人材育成の講演予定

2019年12月24日 09時00分更新

 NEDOは2020年1月にAIやロボット導入による新分野・産業での需要創出に向けた シンポジウム「AI&ROBOT NEXT」を開催する。

 シンポジウムでは各種の講演と展示が行なわれ、ここでは予定されている「革新的ロボット要素技術分野」および「人材育成」ジャンルでの講演内容に関して紹介。

1月16日13時35分~14時30分

革新的ロボット要素技術分野の発表 その1

革新的なセンシング技術(スーパーセンシング)

「人検知ロボットのための嗅覚受容体を用いた匂いセンサの開発」
登壇者:大崎寿久氏(神奈川県立産業技術総合研究所人工細胞膜システムグループ・サブリーダー)
概要:センサーチップに嗅覚受容体を埋め込む技術、空気中から匂いを取り込む技術などの匂いセンサーの基盤となる技術開発を実施し、蚊の嗅覚受容体を用いたヒトの汗の匂いを感じるセンサーを開発。

「次世代ロボットのためのマルチセンサ実装プラットフォーム」
登壇者:室山真徳氏(東北大学マイクロシステム融合研究開発センター准教授)
概要:多種多様のセンサーをロボットに設置するための基本コンセプトを紹介し、MEMS-LSI集積化触覚センサーデバイスによるシステム実証の紹介、近接センサーデバイスとの連携による新しい把持方法の提案。

「ロボットの全身を被覆する皮膚センサの確立と応用開発」
登壇者:中妻啓氏(熊本大学・助教)
概要:人と同じように全身を覆う皮膚センサーを実現することを目指し、スプレー塗布によりフレキシブルで壊れにくいセラミック圧電膜を作製するゾルゲルスプレー法を基盤技術として研究開発。

「超低侵襲、超低負担な神経電極デバイス技術のBMI応用」
登壇者:河野剛士氏(豊橋技術科学大学・准教授)
概要:直径わずか5マイクロメートルの超低侵襲で超低負担な神経電極デバイス(豊橋プローブ)とその脳計測応用への取り組みについて紹介。

「脳波スイッチを用いた脳情報活用サービスの実用化に向けて」
登壇者:長谷川良平氏(産業技術総合研究所 人間情報研究部門 ニューロテクノロジー研究グループ)
概要:脳波スイッチを用いてヒト型ロボットを操作し、意思伝達や日常生活動作を代行させるBMI技術の開発。開発の過程でリアル脳と人工知能を融合するハイブリッド型BMI技術も生まれ、研究における脳情報解読手法を用い、認知症早期発見や健康脳維持や育成に貢献する認知訓練、感性評価などへの展開も検討。

「ロボットに実装可能なMEMS味覚センサ」
登壇者:野田堅太郎氏(富山県立大学 工学部 知能ロボット工学科 講師)
概要:高感度な分析原理である表面プラズモン共鳴を電気的に計測する方法を提案し、ワンチップでリアルタイムに味物質の計測を行なうことが可能な味覚センサーを実現。

「味覚センサの高機能化による食品生産ロボットの自動化」
登壇者:田原祐助氏(九州大学 五感応用デバイス研究開発センター 准教授)
概要:味覚センサーをさらに発展させ、食品工業で利用するための生産ロボットの自動化に向けた研究開発に関して紹介。

1月16日14時35分~16時5分

次世代人工知能技術分野の成果発表 その1

次世代人工知能共通基盤技術研究開発、人材育成

生活現象モデリング(介護現場含む)
「生活現象モデリング技術 ~AI for Society5.0~」
登壇者:本村陽一氏(肩書産業技術総合研究所人工知能研究センター・首席研究員)
概要:リアルワールドビッグデータを大量に収集、次世代人工知能応用システムの開発と普及を同時に促進することを目指し、生活現象を計算するモデルの自動構築、生活者の行動予測、需要予測、確率推論、情報推薦などのAI応用システムの社会実装を支援する生活現象モデリング技術について紹介。

科学技術研究加速
「人間と相互理解できる次世代人工知能技術の研究開発/科学技術研究加速」
登壇者:坂田一郎氏(東京大学大学院工学系研究科・教授)、市瀬龍太郎氏(国立情報学研究所 情報学プリンシプル研究系・准教授/産業技術総合研究所・招聘研究員)、長野 希美氏(産業技術総合研究所 人工知能研究センター・主任研究員)
概要:近年の生命科学分野における急激な文献の増加に伴う科学的な知識の産出量と速度に、個々の研究者の知識処理が追いつけないという問題を解消するため、テキストマイニングシステム/学術俯瞰/未来予測システム、知識グラフを利用した統合知識基盤について紹介。

空間の移動
「サイバーとフィジカルを結ぶ地理空間情報」
登壇者:中村良介氏(産業技術総合研究所・チーム長)
概要:実空間に存在するモノおよび生起するコトの多種多様かつ膨大な地理空間情報を、環境管理・資源開発・防災といった具体的な応用に結びつけるための知的情報処理基盤の開発を行なった。

人材育成 
「NEDO/AIRC:東京大学 人工知能基礎技術人材(データサイエンティスト)育成講座」
登壇者:松尾豊氏(東京大学・教授)、佐々木優氏(東京大学・松尾研究室 学術支援専門職員)
概要:東大における人工知能基礎技術人材(データサイエンティスト)の育成の試みに関し、その教育活動の内容、成果、得られた知見や今後の展開などについて概説。

 会場は新宿「LUMINE 0(ルミネ ゼロ)」(東京都渋谷区千駄ヶ谷五丁目24番55号 NEWoMan Shinjuku 5F)。開催時間は1月16日・1月17日(10時~17時予定)、ロボット展示は1月16日は13時30分~16時50分、1月17日は11時20分~16時50分。入場料は無料(事前登録制)。

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