バイドゥが検索を握っている中国では他傘下は厳しい
GoogleがAndroidを出さなかった「if」のネット世界
中国のネット論壇でも、YOUKUがいつのまにか転落したのはなぜかという話題が見られる。iQiyiやテンセントビデオに比べ、使い勝手が旧世代的でお粗末だという厳しい意見があった。具体的には先に動画データをキャッシュしない、音声と映像がしばらくするとズレる、バイドゥで検索してもYOUKUが見つかりづらくなった、というものもある。それもそのはず。YOUKUはアリババ系のサイトであり、バイドゥはiQiyiを抱えている。パソコン向けからスタートしたサービスでありながら、中国において検索サービスはバイドゥが握っているため、YOUKUはあまりに不利なのだ。
世界での例でも、YouTubeはGoogle傘下であるがゆえに、Androidにデフォルトでアプリが入っているし、Googleで動画検索すればYouTubeが出てくる。だが中国版YouTubeであるはずのYOUKUは、検索でも不利なら、iPhoneにしろAndroidスマートフォンにしろデフォルトでアプリが入っているわけではない。
もしかすると、スマートフォンに特化されていない古臭いサイトという意味では、YOUKUだけではなく、YouTubeも実はそうなのかもしれない。しかし、パソコンでもスマートフォンでも身近であるがゆえに世界中の人がYouTubeに依存しているのではないだろうか?
となれば、Googleがスマートフォン向けOSを開発していなければ、今の動画サービスの環境やトレンドはもっと変わっていたのかもしれない。ショートムービーのMusical.ly(同種サービスのTikTokによって買収)やニコニコ動画(自らのサービス開発力は別の話として)のような地域限定の動画サイトも生き残ったのではないだろうか。
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