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1つのアプリからOfficeアプリの便利な機能を利用できる

Word、Excel、PowerPointを統合したOffice Mobile appを試す

2019年12月04日 09時00分更新

本連載は、マイクロソフトのSaaS型デスクトップ&Webアプリケーション「Office 365」について、仕事の生産性を高める便利機能や新機能、チームコラボレーションを促進する使い方などのTipsを紹介する。

 Office 365を使いこなして仕事を早く終わらせたい皆様にお届けする本連載。今回は年配の読者諸氏ならMicrosoft Worksを彷彿(ほうふつ)させる「Office Mobile app」に注目する。

1つのモバイルアプリからWord、Excel、PowerPointを使う

 Microsoftの年次カンファレンスに数えられる「Ignite 2019」では、数多くの発表があったが、その影に隠れて目立たなかったのがOffice Mobile appの存在だ。端的に述べると現在も提供中のWord、Excel、PowerPointを1つにまとめたアプリである。同社は本件を主題とした[ブレイクセッション](https://myignite.techcommunity.microsoft.com/sessions/79406)で「モバイル中心の体験を作成する機会がまだ存在する」(Microsoft, Sr. Product Marketing Manager, Bill Doll氏)と述べていた。

アプリを起動するとOffice.comなどと同じく、過去に使用したOfficeドキュメントやWindows 10の「付箋」で作成したメモが並ぶ。「ホーム」ボタンをタップすれば、WordやExcelなどリストアップするファイルを絞り込める

画面下部にある「操作」ボタンをタップすると、ファイルの共有や画像からテキスト・表の抽出、PDFへの署名などを実行できる

 Excelが撮影画像から表を抽出する機能を実装したのは、2019年3月頃だが、当然ながらOffice Mobile appも同様の機能を備えている。さらに撮影した文書からWordの文書ファイルを作成することも可能。ホワイトボードのデータ化などに用いるOffice Lens機能も取り込んでおり、各種操作を1つのアプリで実現している。

単独アプリと比較しても機能的な遜色は見当たらない。Excelワークシートファイルを開いた際は、スマートフォンのカメラから表の抽出機能も使用できる

各ドキュメントの新規作成画面。ここでは「テキストのスキャン」をタップした

するとスマートフォンのカメラ機能が有効になり、取り込みたい文書を撮影すると……

Wordに撮影画像と抽出した文字列が貼り付けられる

 すべてのOfficeドキュメントが1カ所にまとめられ、複数のアプリを切り替える必要が減るのは実に有用だが、現時点でOffice Mobile appで開けるドキュメントは1ファイルに限られているため、現状はExcelを使いながらPowerPointのドキュメントを確認するといった使い方はできない。Office Mobile appはパブリックプレビューに達しているため、正式リリース時に改善が加わる可能性は低いものの、UXの観点から見れば何らかの方法でマルチタスク化させるだろう。

Windows 10の「付箋」で作成したメモへも容易にアクセスできるため、同機能を使っているユーザーは便利な備忘録となる

「PDFに署名」を使えば、スマートフォンにサインすることでPDFへの手書き署名が可能になる。ただ、日本はハンコ文化なので使う場面は多くなさそうだ

 現在iOS版は人数制限に達しており、本稿公開時点で利用できるのはAndroid版のみだが、興味を持たれた方は[こちらのサイト](https://aka.ms/OfficePreviewforAndroid)からパブリックプレビューの申し込みを行なってほしい。なお、Googleグループへの参加を前提としているため、Googleアカウントが必要となる。

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