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タイトルによっては2560×1440ドットでのゲームプレイも視野に入る

Ryzen 5搭載ジサトラコラボPCはコンパクトでもバッチリゲームできる性能

2019年12月04日 09時00分更新

「ZEFT CubeR1 ジサトラコラボモデル」

 パソコンショップSEVENとジサトラがコラボしたデスクトップパソコン「ZEFT CubeR1 ジサトラコラボモデル」(以下、ZEFT CubeR1)は、CPUにAMDの「Ryzen 5 3600」、GPUに「GeForce RTX 2060 SUPER」を搭載。Mini-ITXを採用したコンパクトな外見ながらも、ゲーミング用途でも満足のいくスペックを備えている。では、実際にゲームにおいてどの程度のパフォーマンスを発揮するのだろうか。今回は、ZEFT CubeR1を使用していくつかテストを実施し、そのポテンシャルに迫ってみたい。

Ryzen 5 3600が好パフォーマンスを発揮
タイトルによっては2560×1440ドットで快適なプレイが可能

 さっそく「3DMark」(Version 2.10.6799)の結果から順に見ていこう。ZEFT CubeR1は、Fire Strikeで19014とかなり高いスコアを発揮しており、Fire Strike Extremeでも1万越えのスコアを実現。さすがに4K解像度のテストとなるFire Strike Ultraではスコアが5000台まで低下するものの、ZEFT CubeR1のポテンシャルはかなり高そうだ。さらに、Time Spyでも8000オーバーのスコアを出しており、ZEFT CubeR1はDirectX 12でも高いパフォーマンスを享受できるといってよい。

3DMarkの結果

 続いて「Apex Legends」のパフォーマンスもチェックしておこう。ここでは、オプションから描画負荷が最大となるように設定したうえで実際にプレイし、「Fraps」(Version 3.5.99)を用いて1分間の平均フレームレートと最小フレームレートを取得している。その結果だが、ZEFT CubeR1は1920×1080ドットで常時130fps以上のパフォーマンスを発揮。そのため、ZEFT CubeR1と高リフレッシュレートのディスプレーを組み合わせれば、より有利な立ち回りが可能になりそうだ。

Apex Legendsプレイ時のフレームレート

 ただ、3840×2160ドットまで解像度を高めると最小フレームレートが60fpsを割ってしまうため、快適にプレイできる現実的な選択肢は2560×1440ドットまでということになる。

 さらに、Apex Legendsより描画負荷が軽い「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」の結果も見てみよう。今回は、描画負荷が最大となるようプリセットから「最高品質」に設定し、ベンチマークを実行している。すると、ZEFT CubeR1は1920×1080ドットで14000以上の高いスコアを叩き出し、2560×1440ドットでも12000台をキープしている。スクウェア・エニックスの指標では、スコア7000以上が最高評価の「非常に快適」とされており、ZEFT CubeR1は2560×1440ドット以下の解像度であれば、かなり快適にファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズがプレイできることは間違いない。

ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマークの結果

ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマークのフレームレート

 また、3840×2160ドットも、そのスコア7000にあと一歩のところまで迫っているが、その際の最小フレームレートは16fpsまで低下。やはりここでも解像度は2560×1440ドットまでに留めておくほうが無難だろう。

 では、ゲーム以外のパフォーマンスもチェックしておきたい。まずは、「PCMark 10」(Version 2.0.2144)の結果からだが、今回は無償版でも利用できるPCMark 10“無印”のテストグループを実行している。結果は総合スコアが6342と高く、中でもアプリケーションの起動やウェブブラウジングといった基本性能を示すEssentialsが10079と非常に良好な結果を残している。また、Digital Content Creationが9114と高い点にも注目したい。動画編集やフォトレタッチといったコンテンツ制作でも、このZEFT CubeR1は十分なパフォーマンスを備えているといってよい。

PCMark 10の実行結果

 さらに「FFmpeg」(Version 4.2.1)を用いて、動画ファイルのトランスコードに要する時間も確認しておこう。用意した動画ファイルは、実際にファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズをプレイした約7分30秒ほどのもの。Motion JPEG形式のこのファイルを、FFmpegを用いてH.264/AVC形式とH.265/HEVC形式のそれぞれへとトランスコードを行っている。すると、H.264/AVC形式へは15分ほどで、H.265/HEVC形式へは35分ほどでそれぞれ終了しており、かなり実用性の高い結果が得られている。CPUのRyzen 5 3600は6コア/12スレッドを備えており、トランスコードにおいてはそれらが真価を発揮した格好だ。

FFmpegを用いたトランスコード時間

 さて、ZEFT CubeR1の動作音についても言及しておこう。筆者の主観を断ったうえで述べるが、ZEFT CubeR1の動作音は、CPUの冷却にCOOLERMASTER製の簡易水冷クーラー「MASTERLIQUID ML120L RGB」を採用していることもありかなり静か。もちろん、完全に無音とまではいかないまでも、リビングなどにおいてその動作音がウルサイと感じることはまずないはずだ。

パフォーマンスとコンパクトさを両立したマシン
充電機能を利用しなくても十分アリな選択肢

 以上のテスト結果からも明らかなように、ZEFT CubeR1は、2560×1440ドットまでの解像度であればかなり快適なゲームプレイが可能だ。これだけ高いパフォーマンスをコンパクトな筐体で実現している点は目を見張るものがあり、17万5780円という価格はかなりリーズナブルといえる。ZEFT CubeR1の最大の特徴は、Qi 1.2に対応した充電機能であることは確かだが、コンパクトなゲーミングパソコンを探しているのであれば、この充電機能を利用する予定がないユーザーにとっても、食指が動く1台ではないだろうか。

ZEFT CubeR1 ジサトラコラボモデルの主なスペック
CPU Ryzen 5 3600(定格クロック3.6GHz、最大クロック4.2Hz、6コア/12スレッド、キャッシュ容量32MB)
グラフィックス GeForce RTX 2060 SUPER
メモリー 16GB PC4-21300(DDR4 SDRAM、16GB×1)、スロット数2のうち1スロット使用
ストレージ M.2 500GB SSD(NVMe接続)
内蔵ドライブ -(外付けDVDスーパーマルチドライブ標準付属)
通信規格 有線LAN(1000BASE-T)、無線LAN(IEEE 802.11a/b/g/n/ac)、Bluetooth 4.0
インターフェース(前面) USB 3.0×2、ヘッドフォン出力、マイク入力
インターフェース(背面) USB 3.1 Gen.2(Type-A)×2、USB 3.1 Gen.1(Type-A)×4、HDMI、DisplayPort×3、スピーカー端子、有線LAN端子
拡張スロット PCI Express 3.0 x16、PCI Express 3.0 x8
内部I/O SATA×4、M.2×2
電源 650W(80Plus Gold)
サイズ およそ幅210×奥行343×高さ231mm
OS Windows 10 Home(64bit)
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