グーグルは11月19日、東京・渋谷にスタートアップを支援するための拠点「Google for Startups Campus」(以下、キャンパス)を開設し、「Google for Startups Accelerator Japan」の募集を開始したことを発表した。
グーグルCEO スンダー・ピチャイ氏は記者会見で、「2001年、まさにスタートアップだった私たちは、米国外で初となるオフィスを渋谷に構えた。Gmail、Chrome、Androidが登場する以前にグーグル ジャパンがあった」とスタートアップ、そして渋谷という街にグーグルが親和性があることを話した。
またGoogle.orgより、特定非営利活動法人「みんなのコード」へ助成金100万ドル(約1億円)を追加提供することを発表した。これまで小学校での情報科学教育の義務化に向け、数千人規模の教員養成プログラムを提供してきたが、今回の追加提供により同プログラムを拡充、中学校の先生にも展開するという。
グーグル社員によるメンターをはじめ無料で専門サポートを提供
グーグルは、AIを活用したビジネスの効率化を支援するCinnamonや、乳がんの早期発見を目指し乳房用超音波画像診断装置を開発するLily MedTechなど、これまでもスタートアップを支援してきた実績がある。
キャンパスは、すでにロンドン、マドリッド、サンパウロ、ソウル、テルアビブ、ワルシャワで開設されており、東京キャンパスは世界で7番目となる。
東京キャンパスは、グーグルの渋谷オフィスのひとつ下のフロアーに設置され、Google for Startups Acceleratorに選出されたチームメンバーは、無料で利用できる。
Google for Startups Acceleratorは、スタートアップ企業の成長を支援する3ヵ月間集中型のプログラムで、グーグル社員によるメンター制度やトレーニングプログラムの提供、スタートアップエコシステムへの参画が計画されている。
募集対象は、「社会的課題をAIや機械学習の技術で解決したいと考えているスタートアップ」で、合格数は最大12団体。
キャンパスの運営資金はグーグルが他事業で得た収益を充て、キャンパスの運営自体で収益を得ることはない。また、Google for Startups Acceleratorに参加する団体への資金投資はない。
●募集要項
・対象:社会的課題をAI/MLの技術で解決したいと考えているスタートアップ
・募集開始:2019年11月19日
・募集締め切り:2019年12月13日18時
・参加企業の発表:2020年2月中旬頃を予定
・プログラム実施機関:2月中旬〜5月末(予定)
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