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Xperiaを冠するもののまだHTC製だった「Xperia X2」

2019年11月26日 10時00分更新

 日本でAndroidスマホといったらXperia! というくらい、スマートフォンのブランドとして認知されている「Xperia」。常に最新の技術とスマホのトレンドを取り入れて業界の最先端を走るXperiaシリーズですが、その歴史は決して順風満帆ではありませんでした。これからのXperia、ひいてはスマートフォンの来し方行く末を、ソニー大好きライターの君国氏に写真とともに紐解いてもらう連載です(Xperia 1以降は番外編としてグローバルモデルを紹介します)。

スライド式キーボードやカメラ機能が進化した
ソニー・エリクソン「Xperia X2」

 Xperia初号機「Xperia X1」が登場した翌年(2009年)、後継モデルとなる「Xperia X2」が登場しました。Xperia X1と同じく、スライド式のQWERTY配列のフルキーボードやタッチパネルを備えたセカンドモデルです。

 変更点はというと、ディスプレーサイズが3型から3.2型へと拡大。現在のスマートフォンからすればまだまだ小さい画面サイズではあるものの、0.2型のサイズアップは印象が随分と変わります。解像度は変わらずWVGA(800×480ドット)でした。

 スペックはSoCにMSM7200A(528MHz)、メモリーが256MB、内蔵ストレージは512MB。外部ストレージはmicroSDカード(最大16GB)に対応しています。

 本体サイズは、約54×110×16mm、重さは115g。OSはAndroidではなく、Windows Mobile 6.5を採用しています。カラーバリエーションは、Elegant BlackとModern Silverの2色展開です。

 一番の進化点はカメラ性能。メインカメラは、Xperia X1では320万画素だったものから、Xperia X2では810万画素へと高画素化をはたしました。タッチパネルを利用してタッチフォーカスや、手ブレ補正機能、GPS情報を付与できるジオタグ機能といったカメラ機能を充実させたモデルだったのです。Xperiaはこの頃からすでにカメラ機能のブレはありません。

 Xperia X1に備わっていた、独自UIの「XPERIA panel」をXperia X2にも採用し、14種類のパネルをプリインストール。SkypeやGoogle、CNN、Windows Liveといったサービスに素早くアクセスできるようになっています。

 ワンプッシュで、ボディー下部からスライドして引き出せるQWERTYキーも続投。キートップひとつひとつが押した感覚がわかりやすいデザインで、バックライトなども健在。 ボディーラインは直線的な前モデルと比べると、より持ちやすさを重視し、ディスプレーとキーボードがより一体化したデザインへと変わりました。スタイラスを本体に収納できるのも前モデルを踏襲しています。

側面に、イヤホンジャックやUSB mini B端子、電源、ボリュームキー、のちにXperiaのアイデンティティとなるシャッターボタンもあります。そして背面にはSony Ericssonの緑目玉ロゴも。

 通信機能はUMTS/HSPAの3GとGSMををサポートするほか、Wi-FiやBluetooth、GPS機能を備えています。付属するTV出力ケーブルを利用して別途モニターに映し出すこともできました。連続待受時間は3Gで約640時間、連続通話時間は約360分、音楽再生時間は約20時間。

 前モデルからブラッシュアップをはかったモデルではありましたが、HTCからOEM供給された端末という点にはかわりなく、まだソニー・エリクソン(当時)による独自モデルのスマートフォンではなかったのです。

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