iPadから選曲した方が早いのでは
もちろん音声コマンドが役立つ場面はある。調理中やオムツを替えている最中、運転中や手術中、そのほか何かの最中にあって両手が使えない人には、まさしく手助けになる。
それにHomePodのSiriについては、感心したところもある。Siriを呼び出すと音量が下がると同時に、音量が下がってBGMと化した音楽全体に、ディレイやリバーブのような空間系のエフェクトがかかる。これで音楽を奥に引っ込ませ、Siriの合成音声を浮かび上がらせているのだ。この演出はニクい。
ただ残念ながら、HomePodはAmazon EchoやGoogle Homeに比べて音声コマンドを拾う能力が低い。特にステレオペアで使う場合は、マイクが遠くなるので、余計に認識精度は落ちる。遠く離れたマイクではなく、手元のiPhoneに向かって喋れたらそれでいいはずだが、そういう仕組みにもなっていない。
だから、まどろっこしいので、iPhoneやiPadのアプリで選曲してしまう。Siriを呼ばないなら、音楽ソースはApple Musicじゃなくてもいい。そして、この音源の著作権処理は果たしてどうなっているのかなあ、と心配になるほど色々聴けるYouTube Musicを、つい使ってしまうのだ。
Apple Musicのソースが1bit/5.6MHzだったりするのなら話は別だが、音声コマンドで操作するネット直結再生端末であること、それが他の何を差し置いても重要である理由が、私には思い付かなかった。
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