11月4日、CES、MWCに次ぐ規模へと急成長していると言われているテクノロジーイベント「Web Summit 2019」が開幕した。開催地はリスボンで8万人以上が参加し、多数のスタートアップが日替わりでブースを展開する。まだ初開催から10年と経っていないイベントだが、世界中で注目が上がり続けている。
初日の4日は、メインのセンターステージでのセッションのみが行なわれた。会場となった収容人数2万人のホール「ALTICE ARENA」に超満員でいっぱいとなった観客で、会場の雰囲気同様にライブ会場のような熱気となっていた。オープニングは、エドワード・スノーデン氏がロシアから遠隔で登壇、またファーウェイの郭平チェアマンが5Gについて講演する。
2020年に注目集まるスタートアップのビジネスモデル
オープニングに先駆けて、「Breakout startups」の題で2020年に話題になることが期待される17組のスタートアップ企業がステージに登場してプレゼンした。登壇する企業の半数以上のCEO、プレゼンターが女性だ。イベント全体としても女性の参加比率が4割を超えている。
「VALISPACE」は、ハードウェアエンジニアのための「GitHub」と説明するコラボレーションツールだ。航空エンジニアを務めた、ルイーズ・リンドブラッド共同創業者COOらが立ち上げたスタートアップ。CAD以外にも工学的なデータなどを自動管理し、各種ツールを統合して管理できるようにする。要件の変更などを視覚化し表示することもでき、通達ミスを減らすことが可能。
「Banjo Robinson」は、子供向けのサブスクリプションサービス。世界中を旅しているキャラクター「Banjo」が訪れる都市から、実際に手紙が月に2回届くサービス。子どものかんたんなプロフィールを事前に伝えて、パーソナライズされた内容の手紙が届き、さらに各国の文化なども知ることができる。
オープニングにスノーデン氏とファーウェイ
会場も熱気も高まってきたところで、今回のメインスピーカーのエドワード・スノーデン氏が「In conversation with Edward Snowden」と題した講演を実施。会場に来られるはずはなく、亡命滞在先のロシアから遠隔で登場した。Google、amazon、Facebookといった名前を出し巨大テック企業のビジネスモデルへの警告や、欧州の情報保護規則GDPRにも話はおよび、インターネットはソリューションとしてデータ収集を減らしていくよう提言していた。
会場外にもブースを設け、ファーウェイの郭平チェアマンが、スポンサー企業としてアジア人初のオープニングトークに登場した。「5G+X: Creating a new era」の題で、5G時代に起こる変化とスタートアップ企業やエンジニアが5Gの上で新しいサービス、イノベーションをしていけるように、モバイルのエコシステムをともに推し進めていきたいと語っていた。
リスボン中がWeb Summit一色になる1週間
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