普通に5Gスマホが売っているドバイ
アラブ首長国連邦(UAE)の大都市であるドバイ。展示会取材の合間に世界最大のショッピングモール「ドバイ・モール」を訪問しました。筆者はドバイを何度か訪れています。実は7年前の2012年10月に訪れたときにスマートフォン屋巡りをしたものです。そちらの記事はこちら(巨大迷宮“ドバイ・モール”で正しくスマホを買う方法)。
当時は「iPhone 5」や「Galaxy SII」が出た頃。今とは大きく環境が異なっています。一番の違いは5Gの開始でしょうね。また、地下鉄の「ブルジュ・ハリーファ/ドバイ・モール駅」から連絡通路が開通したのでアクセスもラク。連絡と直結するフロアには家電量販店がずらりと並んでいるのでスマートフォン選びも簡単です。
フロアにある家電量販店は5軒、いやもっとあるでしょう。どのお店も品ぞろえは似通っており、アップル、サムスン、ファーウェイ、ノキアが揃っています。また、5G開始に伴い、UAEのキャリアが扱う5G端末も大々的に販売中。OPPOもドバイでは誇らしげに「Reno 5G」を大きくアピールしています。
ファーウェイも「HUAWEI Mate 20 X(5G)」を販売中。7.2型の大画面もドバイでは人気です。価格は3699ディルハムで約11万円。5G端末としては標準的な値段です。なお、ドバイはプリペイドSIMでも5Gが使えるそうなので、ドバイに行ったらファーウェイかOPPOのスマートフォンを買って、5Gをすぐに体験することもできます。
ドバイといえば純金のiPhoneケースが売られているなど、お金に糸目をつけない消費者が多い都市でもあります。20万円を超える話題の折りたたみスマートフォン「Galaxy Fold」は残念ながら現在未発売。しかし、フロアにあるすべての家電量販店で予約を受け付けていました。価格はやはり20万円を超える予定とのこと。
またファーウェイのお店では「HUAWEI P30 Pro」の特別限定モデルの展示もありました。スワロフスキークリスタルをちりばめた限定ケースが付属する製品で、これを一般消費者の目の届くところに展示しているのはドバイならではかもしれません。
ノキアが好きすぎるドバイの人たち
ノキアのスマートフォンがどこでも売られているのは、ドバイで過去に高いシェアを誇っていたからでしょう。とはいえツァイスレンズの「Nokia 9」などの上位モデルよりも、「Nokia 3.2」など手ごろな価格の製品に人気があるようです。ドバイメトロに乗るとノキアのあの着信音「Nokia Tunes」が何度も聞けました。ノキアはプレミアモデルではなく、安心できる国民機という位置づけになっているのかも。
ただ、上記のメーカー以外は存在感が薄く、HTCを数店舗で見かけるくらいでした。HTCも以前はプレミアムな端末を出していましたから、ドバイではいいイメージが残っているのかもしれません。とはいえ、HTC端末を手に取るお客さんは少なく、苦戦しているようです。
さて、いくつかの家電店ではワゴンセールが開催中です。こちらの店ではW-CDMA対応で通話もできるレノボの3Gタブレットが399ディルハム、約1万2000円でした。1台なら高いのですが、見てみると4台が紐でまとめられています。ということは1台あたり3000円! ところがレジへ持っていくと「2台セットなんですよ」。つまり1台6000円ということ。微妙な値段だったので買うのは諦めました
ワゴンセールは宝の山!?
そして某家電店はアクセサリーに加え、スマートフォンのワゴンセールが! その中を見ると、かなり古い端末や無名メーカーの製品もあります。残念ながら値札がついていないので、レジに持っていかなくてはならないのが面倒ですが、かなり気になる端末を発見しました
それはノキアの「Lumia 950」。2015年当時のハイエンドWindows Phone端末ですね。発売時は7万円弱とかなり高い価格設定でした。さすがに4年前の製品だけにかなり安くなっていると思われます。期待してレジへ持っていくと、電卓に「40」の数字が撃ち込まれました。どうやら40%オフとして売っているようです。提示された価格は4万円台。さすがにいまこの値段を出すのは割高感があります。2万円くらいならコレクションに買おうと思ったのですが、こちらも買わずにお店を出ました。
ドバイ・モールにはサムスンの巨大店舗もあり、最新モデルを自由に触って試すことができます。家族で旅行に行ったときや出張の合間に訪問するのも楽しいものです。家電店めぐりをすれば、掘り出し物のスマートフォンに出会えるかもしれませんよ。
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