ナイトモードだけで10万円超の価値アリ!
「iPhone 11 Pro Max」を持って飲みに行った五反田のバーで撮影したところ、薄暗い照明なのに蛍光灯を煌々と点けているような写真になった。同じ店で撮り溜めた写真と比べてみても、雲泥の差。同じ店で2010年にiPhone 4で撮った写真は暗すぎて、一番大きい文字が見えるかどうかと言うところ。2015年にiPhone 6で撮ったときにはキャンドルを光源として追加したにもかかわらず、暗めだしノイズが気になる。
それが「iPhone 11 Pro Max」のナイトモードで撮ると、桁違いの明るさで撮れたのに驚いた。ナイトモードは暗いところで勝手に有効になり、数秒間シャッターを開くというもの。通常のカメラなら10分の1秒だって手ぶれしてしまうので、三脚なりが必要になるが、もちろんナイトモードはそのまま撮れる。この手軽さと、得られる写真のクオリティはすごい。筆者にとっては、この暗所撮影機能の1点突破だけでも、10万円オーバーの価値がある。
ちなみに、ナイトモード撮影時には「2秒」と表示されていたが、プロパティーを見ると露出時間は2分の1秒になっていた。このあたりの理由は不明。
ただし、ナイトモードは広角と望遠レンズでしか有効にならない。超広角では利用できないのだ。筆者の用途としては問題ないのだが、ちょっと残念なところ。
端末の成熟度はハイレベル
カメラに魅力を感じるなら買い一択
「iPhone 11 Pro Max」は、バッテリー容量が増えており、バッテリー駆動時間も5時間延びている。筆者としては中途半端なスリム化よりはバッテリー駆動時間の方がありがたいので、うれしいところだ。
肩すかしをくらった点をあえて言うなら顔認証機能。Face IDは高速化されているようだが、生活の中ではそれほど便利には感じなかった。アプリに課金するときは体勢を整え、しっかり見つめて認証しているが、普段使いのロック解除にはほとんど機能していない。そろそろ機能をオフにして、パスコードにもどろうかとも考えている。とは言え、前モデルから退化しているわけでもないので得に気にもならないのだが。
防水性能がIP68等級で、水深4メートル、最大30分も耐えられるというのも頼もしい。AirPodsを2台共有できるとか、最新のWi-Fi 6に対応しているのもポイント。ディスプレーの画質がさらに向上し、Dolby Atmos対応で臨場感あふれるサウンドも楽しめる。
iPhone 11 Proなら10万6800円(税別)から、大画面のiPhone 11 Pro Maxなら11万9800円(税別)から購入できる。筆者は256GBモデルなので、税込価格(8%)は14万6664円となかなかの金額だが、大満足。
動画も4K撮影ができ、フロントカメラまでスローモーション撮影に対応している。何も考えずにいい感じの写真・動画を撮りたいとか、設定とかよくわからないが暗いところでもクリアに撮りたい、という人なら、iPhone 11 Pro/Pro Maxは本気でオススメしたい。
筆者紹介─柳谷智宣
1972年生まれ。ネットブックからワークステーションまで、日々ありとあらゆる新製品を扱っているITライター。パソコンやIT関連の媒体で、特集や連載、単行本を多数手がける。PC歴は四半世紀を超え、デビューはX1C(シャープ)から。メインPCは自作、スマホはiPhone+Xperia、ノートはSurface Pro3とMacbook Air。著書に「銀座のバーがウイスキーを70円で売れるワケ」(日経BP社)、「Twitter Perfect GuideBook」(ソーテック社)、「Dropbox WORKING」(翔泳社)、「仕事が3倍速くなるケータイ電話秒速スゴ技」(講談社)など。筋金入りのバーホッパーで夜ごとバーをハシゴしている。好きが高じて、「原価BAR」を共同経営。現在、五反田・赤坂見附・銀座で営業中。
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