20日に発売されたiPhone 11の3モデルでは、暗い場所でもフラッシュを使わずに明るく撮れる「ナイトモード」が搭載された。内部的に連続で撮影した画像からソフトウェアで合成し、数秒のシャッター速度と同等の写真が撮れるようになっている仕組みは、先行したAndroidスマホと基本的に同じ発想だと思われる。
暗い場所でも自然に明るく撮影できる
「ナイトモード」を搭載したiPhone 11
アップルのサイトでは「色はより自然。写真はさらに明るく。」とアピールしているが、実際の写真はどうなのか、iPhone 11 Pro Maxに前モデルのiPhone XS Max、夜景での強さに定評があるファーウェイ「HUAWEI P30 Pro」、グーグル「Pixel 3 XL」も加えて、発売日夜の新宿の街に出た。
まず、iPhone 11でのナイトモードへは、暗い場所であることを認識すると、自動的に切り替える。ナイトモードでは、シャッター速度の変更も可能。誰でも簡単に使えるのに、設定も変更できる点はiPhoneらしい部分と言えるだろう。
左上の黄色の表示が、自動でナイトモードに切り替わったことを示している。撮影ボタンの上のスライドで、シャッター時間や機能のオフが可能
※:ファイルサイズが大きいので、作例のクリックにはご注意ください(一部画像の回転をしています。iPhoneの写真はPC転送時にJPEGに自動変換しています)。キャプション部分のデータはExif情報を元にしています。
シーン1
iPhone 11 Pro Max:ナイトモード(1/8秒/F1.8/ISO 500)
iPhone 11 Pro Max:ナイトモードオフ(1/17秒/F1.8/ISO 1000)
iPhone XS Max(1/16秒/F1.8/ISO 1000)
HUAWEI P30 Pro:夜景モード(5秒/F1.6/ISO 500)
HUAWEI P30 Pro:通常モード(1/33秒/F1.6/ISO 1000)
Pixel 3 XL:夜景モード(1/3秒/F1.8/ISO 66)
Pixel 3 XL:通常モード(1/20秒/F1.8/ISO 604)
シーン2
iPhone 11 Pro Max:ナイトモード(1/4秒/F1.8/ISO 640)
iPhone 11 Pro Max:ナイトモードオフ(1/4秒/F1.8/ISO 800)
iPhone XS Max(1/4秒/F1.8/ISO 6400)
HUAWEI P30 Pro:夜景モード(6秒/F1.6/ISO 1250)
HUAWEI P30 Pro:通常モード(1/20秒/F1.6/ISO 2500)
Pixel 3 XL:夜景モード(1/8秒/F1.8/ISO 889)
Pixel 3 XL:通常モード(1/17秒/F1.8/ISO 2005)
シーン3
iPhone 11 Pro Max:ナイトモード(1/4秒/F1.8/ISO 800)
iPhone 11 Pro Max:ナイトモードオフ(1/4秒/F1.8/ISO 1000)
iPhone XS Max(1/4秒/F1.8/ISO 1000)
HUAWEI P30 Pro:夜景モード(6秒/F1.6/ISO 1000)
HUAWEI P30 Pro:通常モード(1/20秒/F1.6/ISO 2500)
Pixel 3 XL:夜景モード(1/10秒/F1.8/ISO 1280)
Pixel 3 XL:通常モード(1/17秒/F1.8/ISO 2276)
シーン4
iPhone 11 Pro Max:ナイトモード(1/2秒/F1.8/ISO 1000)
iPhone 11 Pro Max:ナイトモードオフ(1/4秒/F1.8/ISO 2500)
iPhone XS Max(1/4秒/F1.8/ISO 1250)
HUAWEI P30 Pro:夜景モード(6秒/F1.6/ISO 1600)
HUAWEI P30 Pro:通常モード(1/17秒/F1.6/ISO 5000)
Pixel 3 XL:夜景モード(1/3秒/F1.8/ISO 1814)
Pixel 3 XL:通常モード(1/8秒/F1.8/ISO 2805)
全体的に見ると、やはりiPhone 11 Pro Maxの自然な明るさが印象的。これまでのiPhoneは、正直夜景に強いとは言いがたい部分があったので、ライバルに対して十分な競争力を持ったのは間違いない。一方で、1/1.7型という一回り大きなセンサーのHUAWEI P30 Proの強さも見えたと言える。