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PFU、パスポートのスキャンも簡単・高速にできるイメージスキャナー「fi-800R」発売

2019年09月19日 23時50分更新

 PFUは9月18日、業務用イメージスキャナー「fiシリーズ」の新製品として「fi-800R」を発表。同日から販売開始し、出荷開始は10月15日からを予定している。価格は税抜9万8000円。

 本製品は、より省スペースに、かつ簡単で手間を省いた操作ができるよう開発されたA4サイズ対応のスキャナー。主な特徴は、2つのスキャン経路を有する「デュアルパス」設計と、作業の効率化を図る「自動スキュー機能」「自動スタッキング機能」。

 デュアルパスにより、上部から原稿を差し込んで上部に排出する「Uターンスキャン」と、前面から原稿を差し込んでスキャンし、前面に戻ってくる「リターンスキャン」の2つのスキャンに対応する。

 リターンスキャンは、カウンターでパスポートをスキャンする際などに、利用客が自身の手でパスポートをスキャンし、そのまま手元に返却することができる。カウンターの受付員がわざわざパスポートを受け取ってスキャンするなどの手間が省け、また利用客の側としても、パスポートが他人の手に渡ることなく手元に戻ってくることで安心感を得られる。

手前から挿入した原稿は、スキャンした後手元に戻ってくる

 読み取り範囲は、最大A4縦サイズ/リーガルサイズに対応し、最小で50.8×50.8mmに対応する。原稿の厚さは、5mm以下の冊子、1.4mm以下のプラスチックカードにも対応するため、各種身分証明書類の読み取りが可能。両面をスキャンすることができ、2つ折りにした原稿をスキャンすれば、自動で両面をつなぎ合わせて1つの画像にすることもできる。

 fi-800Rにも対応するキャプチャリングソフトウェア「PaperStream Capture」を使えば、パスポートの「MRZ認識機能」に含まれる旅券番号や氏名などをメタデータとして抽出し、出力することも可能で、外部ソフトと連携して顧客データを効率的に保管することも可能になっている。

MRZをOCRし、旅券番号や氏名、国籍などのデータを出力できる

 Uターンスキャンは、上部から原稿を差し込むスキャン方式。ADFで1度に20枚の原稿を連続読み取りでき、読み取り速度は300dpiで1分間に40枚(80面)。読み取り範囲はA4縦とリーガルサイズに対応。最大5588mmの長尺原稿も読み取りが可能となっている。

 またUターンスキャン時には、セットされた原稿の傾きを自動で補正する自動スキュー機能と、原稿排出時に自動でスタッカーを伸ばして原稿を整頓してくれる自動スタッキング機能が作動する。

 自動スキュー機能は、A6サイズ以上であれば異なるサイズの原稿をセットした際にも作動し、手動で原稿をきれいにそろえる手間を軽減することができる。

自動スタッキング機能により、自動でスタッカーを伸張/格納する

 自動スタッキング機能は、原稿排出時にだけスタッカーが伸び、スキャンが終了すると自動でスタッカーを格納するので、スキャン済み/スキャン前の原稿を仕分ける必要があるときにだけスタッカーがあり、それ以外の時は邪魔にならないようしまってくれるようになっている。

 これにより上部にスタッカーがあっても原稿セットの邪魔にならず、前面にスタッカーを出す必要がなくなっているので、省スペース化も可能にしている。スキャナーサイズは幅296×奥行き105×高さ83mmで、トレイを全開にしても奥行きは246mmとなる。

 同社では、オリンピックなどによる外国人観光客の増加を見据え、ホテルのフロントなどでfi-800Rの利用を想定している。そのほかにも診療所や全国自治体の役所などでの使用も想定しており、今後3年間で30万台の販売を予定しているとのこと。

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