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オンリーワンの高機能Bluetoothヘッドホン、耳の特性に合わせる機能も装備

ふるえるノイキャン! スカルキャンディ「Crusher ANC」は機能満載で楽しさ満点

2019年09月19日 10時00分更新

自分の耳に合ったサウンドプロファイルの適用で、別次元の体験を

 他社にあまりない機能として、もうひとつ注目したいのが、専用アプリで聴力テストをし、再生音をユーザーごとに最適なものに調節する機能だ。スウェーデンのAudiodoが開発した技術を、世界で初めて取り入れている。

 Audiodoは、20年以上の歴史を持つスウェーデンの企業で、20年以上の歴史があり、ドルビーやTHXのようなサウンドをパーソナル再生の分野で目指しているという。東京で実施されたCrusher ANCの説明会では、audiodo社のJonas Löfgrenバイスチェアマン、平良一彦日本代表、富田寿晃日本副代表が登壇。「audiodoの技術を世界で初採用したヘッドホンブランドが、SkullCandyであり、初披露は日本とニューヨークで同じタイミングにした」などと紹介した。

 人間の耳は正常な人でも左右の特性が異なる。そこで、この左右の耳の聴こえ方の違いなどを考慮したサウンドプロファイルを作り、適切な特性で、ヘッドホンの再生音を得るわけだ。特性の計測は専用アプリを使用する。様々な音の高さ、音量でビープ音が再生されるので、聞こえる/聴こえないをYes/Noで選んでいくという3分程度のシンプルなテストを実施する。

実際に計測したデータ。緑の線と赤の線を見ると左右の耳の特性が違うのが分かる。

これをリアルタイム処理で本来目指している特性に補正していく。

 Löfgren氏によると、この機能は耳の聴こえがいい人にも効果的だという。また補正の際には、特定の周波数の音圧を上げ下げするだけでなく、全体のカーブを滑らかに修正できる点も特徴だそうだ。特許出願中の技術であり、その詳細は語れないとしたが、その精度の高さが他社の技術に対する優位点だという。数学的な処理に加え、脳科学の成果も取り入れたアルゴリズムになっている。

こちらは発表会場で計測した筆者の耳のカーブ。このデータはヘッドホン本体に保存でき、別のスマホやプレーヤーを使用する際にも反映される。

 この計測によって得たカーブはヘッドホンのメモリーに保存し、再生時のリアルタイム補正に使用する。一度保存しておけば、どの機器と接続しても補正が利く。実際に使ってみたが、筆者の感想としては、中音域が前に出てきて、特にボーカルが近く、ハッキリと聞こえるようになった印象だ。少なくとも、補正前と補正後で、音にかなりの違いが出ることは分かった。

 また、リアルタイム処理ということで、バッテリー消費を気にする声も多く届くそうだが、Löfgren氏の説明では、この処理によってバッテリー消費が増えることはなく、むしろ駆動時間が長くなるとした。理由は、信号処理で音圧レベルも適切な大きさに補正するため、アンプの出力を抑えてもいいため。さらに、微細な音が通常よりも鮮明に聴こえるため、細かい音を聴こうと、ついつい音量を上げてしまう機会が減る。実際、普段聴いている音量よりも低い音で聴く人が増えるという。

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