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ホンダ・S660のバッテリーを自分で交換した

2019年09月28日 12時00分更新

筆者のS660

 自動車を所有しているなら、車検時に「◯◯を交換した方が……」と担当者からの見積金額に驚いたことは一度や二度はあるハズ。もちろん交換した方が望ましい事はわかっていても、先立つもの(お金)が……。そこで経費削減と、自分でできることはしてみたいという好奇心から、車検後にいくつか整備作業をしました。その中でアスキーということもあり、自動車の電装系を支えるバッテリー交換をレポートします。

自分でバッテリー交換するとメッチャお得

 ことはS660を新車購入して3年目、初めての車検をディーラーでお願いした際に担当者から「今すぐではありませんが、バッテリーを交換した方が望ましい」というご提案をもらったことから始まります。なるほど必要なのかと思った筆者は見積りを依頼すると、純正バッテリーが1万5000円程度、工賃が約5000円の計2万円強とのこと。意外と高いことに驚き、急ぎではないということから見送りました。

 とはいえ、交換しないわけにもいかないので、近くのカー用品店にチェックしに行きました。バッテリー本体はディーラーより少し安価な約1万2000円程度、工賃は店舗によって異なりますが無料というところも! もちろん取り付け後の各種設定を考えると、ディーラーの方が安心感があるのは言うまでもありません。

 売り場の棚を見ると、各社から様々な商品が出ていることに気づきます。もちろん店員に「どれがオススメ?」と尋ねて取り付けるのが一般的ですが、折角ならイイものは何だろうとネットで調べてみると、さらに安く8000円弱で購入できるではありませんか。工賃は自分でやるならタダです。2万円が8000円弱になるというのなら、自己責任とはいえ、誰もが心が動くのではないでしょうか。

 まず、自分の車に付いているバッテリーを調べなければなりません。大抵はオーナーズマニュアル内の車両仕様一覧に記載されています。それによると、筆者のS660(CVT仕様)は「32AH(5)/M-42R」という規格品を購入すればよいとのこと。M-42Rという表記はアイドリングストップ車用バッテリーの規格で、「M」はサイズ、「42」は性能ランク、「R」はプラス端子の位置となります。性能ランクの数字は大きければ大きいほど、蓄電容量が大きいようです。

 このM-42Rをネットで検索すると、他社より1000円ほど高額になりますが、パナソニックのcaosシリーズにM-65Rというバッテリーがヒットします。サイズと端子位置は同じでありながら蓄電容量が大きいもので、アイドリングストップの時間が長くなるほか、ドライブレコーダーの駐車監視機能がより長時間動作できるなどメリットは多そうです。このcaosシリーズのM-65R、量販店では約2万円で販売されているのを見ると「なおさら買わなきゃ損」という気分になりポチっ。翌日、自宅に青いバッテリーが届きました。

届いたバッテリー。なお、バッテリーは倒すと中から液体が出る恐れがあるため、絶対に横に傾けないこと

バッテリー交換はスパナ1本でOK!?

 バッテリー交換に用いる道具ですが、多くの国産車は10ミリのスパナ1本あれば作業できます。S660の場合、10ミリのスパナ1本で可能なのですが、そう都合よくスパナは持っておらず。そこで別件の取材でサーキットを訪れた時に出展してた工具メーカーTONEのブースで、10ミリのコンビネーションレンチを購入しました。ちなみに金額はイベント特価で1本1500円。

購入したTONEの「コンビネーションレンチ」。片側にスパナ、もう一方にリング状のめがねレンチの頭部がついている。レンチ部分にラチェット機構がついているものを「板ラチェット」と呼ばれる

レンチは今夏に福島県・エビスサーキットで行われたD1グランプリにて購入。売り場にTONEのレースクイーンがいらっしゃったのでパチリ

 あと、なくても作業はできますが、念のためということで、2つのアイテムを用意しました。一つ目は、電気を扱うということから、感電防止用としてゴムの手袋。これは通りがかりのカー用品店にて約400円で購入しました。

購入した手袋。約400円で3セット入っている

手の平全面にゴムの加工がなされている。絶縁効果のほか、滑り止めにも役立ちそうだ

 さらに、車体からバッテリーを取り外した際、時計やオーディオ・ナビゲーションの設定等がリセットされる恐れがあります。そこで、一時的に給電する「メモリーバックアップ」という乾電池ボックスの先にワニ口クリップがついたものを購入。こちらは約2000円でした。

メモリーバックアップと呼ぶ電池ボックス。単三乾電池8本使用する

裏側に使い方のほか、バッテリー交換方法が記載されている

メモリーバックアップは単3乾電池8本使用。赤いクランプのように、ワニ口にはロック機構が設けられている

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