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OSSのパブリックリポジトリでは無料で利用可能

ワークフロー機能「GitHub Actions」にCI/CD統合へ

2019年09月05日 07時00分更新

 2019年9月4日、ギットハブ・ジャパンは8月8日の自社イベントで発表されたGitHub ActionsのCI/CD機能について説明した。グローバルで4000万人を超える開発者からのリクエストを受け、GitHubにCI/CD機能を完全統合する。

4000万人を超えたGitHubユーザーから挙がった声とは?

 OSSコミュニティ向けのGitHub.comや企業の開発者向けのGitHub Enterpriseを展開するギットハブ。ギットハブ・ジャパン ソリューションエンジニアの池田尚史氏は、今年これまでのGitHubの発表について振り返った。

ギットハブ・ジャパン ソリューションエンジニアの池田尚史氏

 まず1月には個人ユーザー向けのプライベートリポジトリの無償化を発表。カンファレンス「GitHub Satellite」を開催した5月にはパッケージレジストリのほか、セキュリティの脆弱性に対応するためのDependabotの買収と統合、個人によるOSSスポンサー機能、プルリクエストを高機能化するPull Pandaの買収と統合、デスクトップ版のバージョンアップなどを発表し、現時点までに100以上の機能追加が行なわれている。

 日本法人を立ち上げた4年前はGitHubの利用者も800万人くらいだったが、現在は4000万人を越えている。こうしたユーザーから共通に挙がったのは、ソフトウェア開発の手間を削減したいという声だった。「ソフトウェア開発は難しい。複数のツールを連携させ、エラーなく動くようにするためには時間がかかる。コンフィグ、設定、手作業は自動化したいという声が挙がっていた」と池田氏は語る。

 これに対して提供されたのが、ソフトウェア開発を自動化するワークフローを提供する「GitHub Actions」だ。そして、今回はこのGitHub Actionsのβ版ユーザーの声に応え、CI/CD(継続的インテグレーション・デリバリ)機能をGitHubに組み込んだ。

完全統合されたCI/CD機能 パブリックリポジトリでは無料提供

 CI/CD機能はGitHubに完全統合されており、画面上のチェックスタブにステータスがリアルタイム表示されるほか、GitHubのあらゆるイベントをフックにして、ワークフローのトリガーにできる。ワークフローはYAMLファイルに記述し、マーケットプレイスで公開することも可能。「ソースコードのみならず、いわゆる“秘伝のたれ”だったワークフローも共有できる」と池田氏はアピールした。

 また、あらゆるクラウド・言語・フレームワークに対応できるほか、異なるバージョンやプラットフォームで同時にビルドするいわゆる「マトリックスビルト」もサポート。処理のストリーミングや検索も可能で、リンク化されたログの共有なども容易。さらにプラットフォームとして、既存のCI/CDツールとの連携も可能で、パートナーとの協業を進めていくという。

GitHub Actionsで提供される豊富なCI/CD機能

 料金に関しては、まずパブリックリポジトリでは無償提供。プライベートリポジトリはアクションが稼働した時間に対する従量課金で、2000分までのFreeプランのほか、3000分のProプラン、1万分のTeamプラン、5万分のEnterpriseプランなどが用意される。また、自社ハードウェア上でのCI/CD実行は無料になる予定で、今年の後半にリリースされる。

 GitHub Actionsは現在β版として公開されており、11月13日(米国時間)に正式リリースされる予定となっている。

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