一般社団法人ビジネス・エンジニアリング・センターとSperoは8月1日、林野庁事業「令和元年度持続可能な森林づくりイノベーション創出事業」において、アクセラレーションプログラム「SUSTAINABLE FOREST ACTION」の参加者募集を開始した。SUSTAINABLE FOREST ACTIONは、林業人材と異分野人材のオープンイノベーションによって、再造林放棄問題を解決するとうたうプログラム。
日本の国土の7割を占める森林は、木材という再生可能資源の供給源だけでなく、土砂崩れ防止、水源涵養、生物多様性の維持など、国土保全において重要な役割を担っているという。林業は山間地の地域経済を支える産業のひとつだが、持続可能なものとして確立させるには、伐採後、苗木を植える「植林」や、植林後に雑草木を除去する「下刈り」といった「造林作業」が必要不可欠とのこと。
しかし、造林作業は作業の多くを手作業に頼っており、長年イノベーションが起きていないとする。急斜面・炎天下での過酷な作業は敬遠されがちで、山間地の人材不足により、木を切ったあと植えられない再造林放棄が問題になっているとのこと。再造林放棄は、短期的には土砂崩れなどの災害を引き起こすリスク、長期的には山間地の林業衰退、ひいては地域経済衰退に繋がる恐れがあるとした。
林野庁は、造林分野でオープンイノベーションを推進するための実証的施策として、SUSTAINABLE FOREST ACTIONを開催。SUSTAINABLE FOREST ACTIONは、一般から参加者と造林の課題を解決する事業アイデアを募集する。林業界関係者で課題意識を持つ次世代林業リーダーと、独自のノウハウや技術を持つ異分野人材でチームを構成。約2ヵ月間のアクセラレーションプログラムで事業アイデアを形にするという。
募集テーマは、造林の課題を解決する事業であれば、方法は問わない。本事業は、次世代林業リーダー(林業経験者)、異分野人材(林業未経験者)のそれぞれに当てはまる人を募集している。そのほか、募集の条件としては、下記の条件を満たす個人またはチームであることも必要となる。
1.林業課題の解決の事業化に高い関心を有し、事業化に至るまで、継続的に関与する意志があること。
2.社会人、学生、国籍は不問。(企業内チームでの参加も可)
3.会社設立の有無は問わない。
4.原則として、キックオフ、林業体験会、合同合宿、デモデイに参加できること。(※林業経験者は免除)
5.林業経験者、林業未経験者のいずれかのみで応募された場合は、応募時の課題設定や事業アイデアに鑑み、両者を混ぜたチームを組成する。
6.応募時において、応募者は1つのチームに属すこととし、1チームが提出できるプランは1つとする。
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