近年、AMDのCPU「Ryzen」が登場したことで自作PC(デスクトップPC)のCPU選択事情が大きく変わった。ライバルの戦略的ミスも重なったとはいえ、パワーが求められる自作PCのトレンドは確実にRyzenが掴んでいる。
その半面、ノートPC(モバイル)用のRyzen、すなわち「Ryzen Mobile」の認知度はいまひとつだ。現行のRyzen MobileはCPUコア部にZenないしZen+アーキテクチャーを採用し、Vegaベースの内蔵GPU機能を備えているので、デスクトップPC向けのRyzen GシリーズがノートPCに使えると考えてよい。Ryzen G自体とてもコスパの良い製品なので、Ryzen Mobileも十分検討に値するはずだ。
だがノートPCではCPU単体の値段よりも、それを組み込んだ最終製品の値段で評価されることが多い。結果的にインテル製CPUを搭載した既存の製品に埋もれてしまい、価格でインパクトを与えるAMDの戦略が伝わりにくいのかもしれない。
一応歴史的な経緯を言えば、以前のAMD製モバイルCPUを載せたノートPCは性能面でインテル製CPUよりも下回る(価格相応の性能ではあった)ことが多かったため、パフォーマンスが必要なユーザーにアピールできていなかったし、メーカーもセールスにあまり力を入れていないことも確かだ。
この状況を変える可能性を秘めているのが第2世代Ryzen Mobileを搭載したノートPCだ。ASUS製の「FX505DY-R5RX560(以降FX505DYと略)」をテストする機会に恵まれたので、これを通じて第2世代Ryzen Mobileの凄さを紹介したい。
「FX505DY-R5RX560」の主なスペック | |
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CPU | AMD「Ryzen 5 3550H」(4コア/8スレッド、2.1~3.7GHz) |
ディスプレイ | 15.6インチ(1920×1080ドット、ノングレア) |
メモリー | 8GB(DDR4-2400) |
グラフィック | Radeon RX 560X+Radeon Vega 8(CPU内蔵) |
ストレージ | 256GB(NVMe M.2 SSD、PCI-Express 3.0 x2接続) |
インターフェース | HDMI×1、USB3.0×2、USB2.0×1、ギガビットLANほか |
無線機能 | IEEE802.11a/b/g/n/ac、Bluetooth4.1 |
バッテリー駆動時間 | 約6.8時間 |
サイズ&重量 | 360mm(W)×262mm(D)×26.7mm(H) / 約2.2kg |
OS | Windows 10 Home 64bit |
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