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東京2020に向けた、サイバー犯罪の傾向と対策を知る

「キャッシュレス決済では便利と安全を天秤にかけてはいけない」マカフィーに聞く

2019年08月26日 18時00分更新

日本に「VPN元年」が来るかもしれない

── 今後、日本で増えていきそうなサイバー犯罪として、公衆Wi-Fiをターゲットにしたものが挙げられると思います。しかし、多くの人々がそこまでセキュリティに注意を払ってはいない現状があります。

デイビス マカフィーの製品はそれらの脅威に対応しています。マカフィーのマルウェア検知エンジンは、攻撃されるであろうところをアクティブに検知し、「 McAfee Mobile Security」は、なりすましWi-Fiを検知する、といったように。また、「McAfee Safe Connect」は、公衆Wi-Fiでデータを盗み見している人を検知し、情報が漏洩しないように保護します。

スマホにインストールして使えるVPNアプリ「McAfee Safe Connect」

青木 我々の調査でも、とくに日本ではVPNの認知度が低いのです。利用している人でも、あくまで家だけで使っているケースが多くて、公衆Wi-Fiを使うときはまずVPNを使いましょう、と啓蒙していかないと……と思っています。

── 日本ではスマホの通信制限などもあり、公衆Wi-Fiを利用する人たちはますます増えそうなんですよね。ただ、その人たちがセキュリティに気を配っているかと言われると、あやしいところもあります。

デイビス 日本に来る人も、日本に住んでいる人も、公衆Wi-Fiに繋ぐとどうなるかというのは理解しておくべきでしょう。それで、いざ使うとなったら、VPNを使ってしっかり端末を保護するのが大事だと思います。利用率で言えば、いま一番使われているのがアメリカです。その次がヨーロッパで、ドイツ、イギリス、フランスと並びます。

── それらの国では個人向けVPNがポピュラーな存在として認知されていると考えてよい?

デイビス 「VPN」という検索ワードは劇的に増えました。これぐらい検索されているから、これぐらい認知されているのだな、というのはトラッキングできます。アンチウイルスやアンチマルウェアの広がりを見ても、消費者が「自分もサイバー犯罪の被害者になりえる」と気づき始めたわけですね。そういうときに、公衆Wi-Fiのリスクは最近メディアでも取り上げられているので、それで検索するようになった。

青木 会社で使用するようなものではなくて、スマートフォンやコンシューマーレベルで使うVPNはすごくシンプルに使えます。マカフィーのMcAfee Safe Connectの場合、アプリケーションを起動するだけでいいという点をメディアのみなさんと啓蒙していく必要があると感じています。

── 日本でも働き方改革が進み、テレワークや在宅作業の概念が広がってきましたし、空港やカフェと言ったモバイル環境で働く機会も増えていくでしょう。VPNは不可欠になってくるにつれ、その認知度が一気に高まるかもしれませんね。

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