ちゃんと辛いじゃん、ちゃんと旨いじゃん
あのー、えーと、辛いですね。マジでヤバいです。まいったな。思った以上に辛かった。いかにもハバネロらしく、舌がヒリヒリする刺激的な辛さ。一口目で「ヤバい、この辛さだと食べきれないかも」と不安になったほどです。
グルメ記事を書くために激辛メニューを頼んで「食べきれなかったので残しました! よくわかりませんでした! いかがでしたでしょうか?」などと書いたら炎上モノです。そうでなくても口の中がプチ炎上しているわけで……ヒーヒー言いながら食べ進めていくと、不思議と強烈な刺激の中に、牛肉の甘みがほどよく感じ始めたばかりか、キムチの白菜にさえも甘味を覚えてきました。
とにかく、スープは出汁が効いています。これがポイントです。塩辛くなりすぎず、ビーフの旨味あり。ただ辛いだけではないのがよいところ。牛肉とタマネギの甘味、キムチの塩気、豆腐の淡白な味わいと、奥深いマリアージュが辛味の中から立ち昇ります。もやしナムルと豆腐という相反する食感もアクセントになっていますね。
激辛というだけあって、ちゃんと辛い。看板に偽りなし。この時点で、まずえらい。その上で、牛肉を始めとした具材のボリュームも悪くなく、吉野家の「あの牛丼の味」さえ感じられる仕上がりは、好評を博したのもうなずけます。強いて難点を挙げるとすれば、すこし、しょっぱいかな……とも思いますが、490円という価格なら許容の範囲内でしょう。
激辛を頼んだものの辛すぎた、どうしよう……ということであれば、チーズ(110円)や半熟玉子(80円)などをトッピングで注文できますので、それらを活用するのも手です。
このキムチクッパ、ASCII編集部でも着々とファンを増やしています。編集部きっての辛党の西牧さんは「牛キムチクッパ、激辛を食べました。辛党の自分でも、わりと容赦なく辛かったです。その分、牛丼のお肉とキムチに甘さがあっておいしかった」、家電やアスキーキッズを担当する盛田さんは「豚キムチ好きなので豚キムチクッパにしました。激辛にはしなかったですがそれなりに辛いです。若干しょっぱいけどウマい。これで490円はコスパがよい」とのこと。
牛キムチクッパもよかったですが、豚キムチクッパも魅力的です。豚肉の味わいはキムチに合いそうですし、そもそものスープの味付けがよくできているので、期待を裏切らないでしょう。
たしかに激辛で、辛党も納得のレベル。さらに具材の個性が一つ一つ活きているのが、とても好印象でした。夏にぴったりなワンコイン辛口メニューとして、熱く評価したいと思います。あ、でも、辛いのが苦手な人は、マジメに避けたほうがよいかと……。
モーダル小嶋

1986年生まれ。担当分野は「なるべく広く」のオールドルーキー。編集部では若手ともベテランともいえない微妙な位置。
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