パンテックが華麗に復活!? 日本にも来るか?
みなさんはパンテックの名前を憶えていますか? 日本でもauからいくつかのスマートフォンが発売されましたが、いつの間にか市場から消え去っていきました。しかし、2019年になってようやく復活しようとしています。
パンテックは複数の企業を合併して成長しました。2005年にSKテレテック社を吸収。このSKテレテックは韓国の通信キャリア、SKテレコムと日本の京セラの合弁会社で、SKテレコム向けに「SKY」のブランドでCDMA携帯電話を供給していました。パンテックに吸収されたのちも、韓国国内ではこの「SKY」のブランドで端末が販売されていたのです。
パンテックは2014年、実質破産。2016年に「SKY IM-100」という音楽機能に特化したスマートフォンで復活を図りましたが、うまくいきませんでした。この端末のブランドがSKYだったことからわかるように、韓国ではSKYの名前はよく知られた存在でもあるのです。そして、このスマートフォンを出した後、パンテックはIoT部門を分離するなどして延命を図りましたが、結局他の企業に買収されてしまいました。
それから3年経った2019年7月、SKYブランドのスマートフォンが復活することになりました。すでにパンテックに存在していた技術者たちは会社を去りましたが、今の時代、中国には多数のOEM/ODMメーカーが存在します。新たに登場するSKYのスマートフォンも中国企業に製造を任せることで、低コスト化を図って韓国市場に再登場する予定です。
7月11~13日まで韓国・ソウルで開催されたIoT製品の展示会「KITAS2019」の会場には、SKYの大々的なブースが展開されていました。おもな展示はスマートフォンやPC向けの周辺機器で、SKYブランドの製品は端末だけにとどまらず、多種多様なものが出てくるようです。来場客の多くも「あのSKYなのか」と、誰もがSKYの名前を知っている様子。ブランド認知度という点では無名なメーカーよりアドバンテージを持っています。
展示されていた端末はスマートフォン2機種とタブレット1機種。いずれも韓国向けに販売する予定のものですが、ブースのスタッフに聞くとスペックはまだ非公開とのこと。ただし発売時期はほぼ決まっており、現在生産を進めているとのことです。
スマートフォンは約5型のディスプレーを搭載し、水滴型ノッチを採用。アスペクト比は18.5:9前後と思われます。本体サイズは厚みがややある感じで、コストを抑えた設計にしているという感じ。発売時期は10月を予定しているとのこと。
背面仕上げはグラデーションをかけた、最近の中国端末に多いデザイン。女性客が「きれい」という感想を多く残していましたが、韓国市場には日本ほど中国メーカーは入っておらず、この仕上げの製品は珍しいのでしょう。なお、このスマートフォンの販路は未定とのこと。大手キャリアのSKテレコムから出てくるかもしれませんが、もしかするとSIMフリーで単独販売となるかもしれません。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります