徹底した品質管理で1台ずつ丁寧に生産
マウスコンピューターは6月19日、生産拠点である長野県の飯山工場でメディアカンファレンスを開催。開発機、新型PCの発表を行なうほか、プレス向けの工場見学も行なった。
開発機、新型PCの発表については、既報のとおり。本記事では、マウスコンピューター飯山工場の見学内容を写真中心に紹介していきたい。飯山工場は同社の開発本部や品筆管理部、出荷前検査、各種品質テスト環境を備え、全マウスコンピューター製品を生産・直接出荷可能な同社のメイン工場だ。
開発本部が同居しているので、勤務先が別の場所なら数日かかるような確認作業をロスなく行なえる。管理番号も受け入れ時に付与し、ユーザーに渡った後でもトレース出来るようにしてあるため、パーツのリコールなどが起きたときでも対応できるという。
写真のパーツはCore i9-9900Xで、実売価格は大体12万円。これが3メートルくらい横に並んでいるので、トータル数百万円くらいにはなるだろうか。当然ながら、本来は立ち入り禁止だ。
機能試験が終わった製品を、今度は負荷試験にかける。パソコン全体に一定時間負荷をかけて安定性をみるためだ。パーツメーカーが正常に出荷した商品でも0.3%程度で不良品が含まれてしまうことはあるため、全ての製品に対して行ない厳選する。
合格すれば画面に「PASSED」と表示される。パソコン構成によって負荷テストの時間は変わるが、サーバー製品など場合によっては24時間~48時間かかるものもあるそうだ。なお、間に合わなかったらAmazonギフト券5000円キャッシュバックとなる「翌営業日出荷サービス」対象の製品でも必ず行なうとのことだ。
出荷ゾーンのすぐ横には抜き取り検査を行なうブースが設けられている。ここでは実際に工場で作られた製品を抜き取って作り始めの最初の段階からチェックを行う。品質管理部は工場とは別部隊の管轄で、ここからの指摘や改善のオーダーがあった場合、工場側は必ず実行しなければいけない。
続いては工場内にある試験設備について少し触れたい。
24時間365日気温40℃に設定した室内で、液晶ディスプレーなどを常に稼働させ続け、劣化速度や焼き付きが起きないかなどを毎日観察するための部屋だ。現在、液晶ディスプレーの寿命は計算で出すのだが、ここでは実際に計測しており、最長で7年入っている液晶ディスプレーがある。
というわけで、マウスコンピューター飯山工場の見学ツアーはこれにて終了。見学を終えて感じたのは、同社の品質に対する真面目さとひたむきさだ。
今年の10月に行なわれる増税と、来年1月のWindows7サポート終了を控えた状態で、夏ボーナスや年末商戦の時期がやってくるが、マウスコンピューターなら今回発表された新製品も含めて、きっと安心・安全なパソコンを届けてくれるに違いない。
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