PCの祭典「COMPUTEX TAIPEI 2019」が今年も5月下旬に開催されました。筆者はスマートフォンネタを探して会場内を歩き回りましたが、コンシューマー向け製品で目立ったのはASUS「ZenFone 6」くらいでした。一方B2B、エンタープライズ向けのスマートフォンは数多くみかけ、そのほとんどが落としても簡単に壊れないような質実剛健な製品でした。
本体は厚いしベゼルの幅も広く、見た目からして現場向けの製品が多い中で、I-motion groupが展示していたスマートフォンはとてもスタイリッシュなデザインが特徴でした。同社の「M1」は本体の上部にバーコードリーダーを搭載したスマートフォン。「ハンディーターミナル」と呼ばれますが、スマートフォンとして使うよりも、製品管理を目的とした用途の製品なのです。
スペックはSnapdragon 636、6型で18:9のディスプレーを搭載、5000mAhバッテリーにワイヤレス充電対応。ミントグリーンのボディーが上品な感じで、このまま普段使いできそうです。
本体厚みは13.9mmとやや厚めですが、1.5mの高さから落としても壊れない耐衝撃性を備えたボディー構造になっています。ディスプレーのスペックは不明ですが、おそらくゴリラガラスを採用しているでしょう。上部にはハネウェル製のバーコードリーダーも搭載。産業用のスマートフォンとしては標準的な仕様です。
本体デザインが良いので、アパレル系のショップやカフェなど見た目を気にする現場などで在庫管理用途に使うことも想定しているとのこと。コンシューマー向け製品ではないため小売りはされませんが、タフ仕様なスマートフォンとして使ってみたいものです。
またSunmi Solutionの業務用スマートフォンもデザインよく仕上げられています。5型(1280x720ドット)のディスプレー搭載で本体はやや小ぶり。小型スマートフォンを好む人に向いた大きさです。
ただし、カメラは30万画素。メモリー1GB、内蔵ストレージ8GBと、やはりスマートフォンとして使うことよりも、バーコードスキャナとしての利用を考えた性能。背面はマットなグレーとオレンジのツートンカラーがいいバランスで、カジュアルなスマートフォンとして使いたくなるデザインになっています。なお、このM2は日本でも正規代理店から販売される予定とのこと。
日本では作業着を販売する「ワークマン」の衣類が耐久性だけではなくデザインのいいものもあり人気になっています。これらの産業用のスマートフォンも、従来の「頑丈なら見た目は気にしない」ではなく、「美しく、強く」仕上げられたいい製品です。工事現場や倉庫で作業者の方々が使っているスマートフォンが、見たこともないのにカッコいい! そうなる時代がこれからやってくるかもしれません。
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