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LoTで、いかにして世界から探し物をゼロにできるか?:Tile CEOインタビュー

2019年05月30日 10時00分更新

文● 松村太郎(@taromatsumura) 編集● ASCII編集部

サブスクリプションモデルの導入を日本でも検討

 さて、Tileのビジネスは当初、1年から1年半の電池が持つTileの販売が中心でしたが、最新のTileはバッテリー交換が可能なタイプになりました。同時に米国では、Tileのサブスクリプションサービスを提供し、今後こちらへとビジネスの主軸を移していくことになります。

 Tileのプレミアムプランでは、家を出るときに忘れ物をしたらアラートを出してくれる仕組みで、家や職場など、ある場所から移動するときの忘れ物そのものを防止しようという仕組みを実現します。

 また、位置情報の履歴や家族などの他のユーザーとの無制限の共有なども可能になります。加えて、電池切れになる前に、交換のボタン電池を送ってくれるサービスもありがたいですね。電池がなくなっては、アラームが鳴らせなくて、Tileそのものを発見できなくなりますから。

 まだ日本市場ではプレミアムサービスはスタートしていませんが、Prober氏は「予想よりも短い周期で成長している」と日本市場の反応の良さを認識しており、サブスクリプションサービスについても日本で早期に展開したいと語っていました。

 Tileによって、ユーザーは探し物の9割を発見できていると言います。Prober氏はこれを100%にすべく、コミュニティの成熟を目指していくことになります。近い将来、人類は「なくしものを探す時間」をなくしてしまうことになるのでしょうか。


筆者紹介――松村太郎

 1980年生まれ。ジャーナリスト・著者。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。またビジネス・ブレークスルー大学で教鞭を執る。モバイル・ソーシャルのテクノロジーとライフスタイルについて取材活動をする傍ら、キャスタリア株式会社で、「ソーシャルラーニング」のプラットフォーム開発を行なっている。

公式ブログ TAROSITE.NET
Twitterアカウント @taromatsumura

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