週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

Xperia Xシリーズ初の小型モデル「Xperia X Compact」

2019年04月24日 10時00分更新

 日本でAndroidスマホといったら「Xperia」! というくらい、スマートフォンのブランドとして認知されている「Xperia」。常に最新の技術とスマホのトレンドを取り入れて業界の最先端を走るXperiaシリーズですが、その歴史は決して順風満帆ではありませんでした。これからのXperia、ひいてはスマートフォンの来し方行く末を、ソニー大好きライターの君国氏に写真とともに紐解いてもらう連載です(基本的に登場するのは国内で発売されたモデルのみです)。

サイズとスペックのバランスがいい
Xperia X Compact

 大画面が中心のスマホのラインアップにあって、コンパクト路線をいく2016年冬モデルとして「Xperia X Compact SO-02J」がドコモから発売されました。

 コンパクトモデルとしては「Xperia Z5 compact」から1年ぶりのモデルチェンジで、初の「Xperia Xシリーズ」としてのラインナップです。

 「Xperia Z5」シリーズでは背面にフロストガラスを採用していましたが、Xperia X Compactでは樹脂製に変わったものの、多層コーティングを施した陶器のようなつややかな光沢がとても良い質感を演出しています。

 ボディーラインは、ディスプレーのある正面から背面にかけてゆっくりとラウンドしていて持ちやすいのが特徴。カラーバリエーションは4色展開で、ベースカラーとなるユニバースブラックとホワイト、明るめのポップなミストブルーとソフトピンクイエローがラインナップされていました。

 Xperia X Compactの本体サイズは、約65×129×9.5mm、重さは約135g。

 スペック面では、プロセッサーがハイパフォーマンス向けのSnapdragon 820ではなく、性能が抑えめなミッドレンジ向けのSnapdragon 650が採用されています。メモリーは、「Xperia Z5 compact」での2GBから、3GBへと増加。内蔵ストレージは32GBで、最大256GBまでのmicroSDXCに対応します。

 Xperia X Compactのディスプレーは4.6型(解像度720×1280ドット)。広色域の「トリルミナス ディスプレイ for mobile」や、よりリアリティー豊かに再現するソニー独自の超解像技術「X-Reality for mobile」、高コントラストを表現する「ダイナミックコントラストエンハンサー」を搭載。

 最大輝度が上がり、屋外で外光が眩しい時には見やすくなり、黒の沈み込みまで表現したコントラストや、ナナメから画面を見た場合の見やすさなどが向上しました。

4K動画撮影はなくなったが
自撮りしやすい広角レンズが便利だった

 背面にあるメインカメラは、1/2.3型の約2300万画素のイメージセンサー「Exmor RS for mobile」。約0.6秒で起動してすぐに撮影できる高速起動や、ハイブリッドAFを搭載して0.03秒の高速オートフォーカス、被写体の動きを予測して正確に被写体をとらえてブレを抑えた撮影が可能な先読みオートフォーカス機能などを備えています。

 さらに、低照度でも高速で高精度なオートフォーカスが可能な「レーザーAFセンサー」と、さまざまな光源環境でも忠実な色再現ができる「RGBC-IR センサー」を搭載して、薄暗いシーンで迷いがちだったAFも高精度にあわせられ、光源によってホワイトバランスも意図せず狂ってしまうことも抑えられます。

 マニュアルで撮影する場合は、ISO感度、HDRオン・オフ、シーン設定、ホワイトバランス、露出補正に加えて、新たに13段階のシャッタースピード調整とフォーカス調整もでき、自分の好みに撮影が可能になりました。

 フロントカメラは、約510万画素に自撮りしやすい22mmという広角レンズを採用しています。また、Xperia Z5 compactで可能だった4K動画撮影は非対応に。そのかわり、ハイビジョン動画撮影では近くの被写体を撮影する場合でもブレを大きく抑えることもできるようになるなど、5軸の手ぶれ補正が利用できるようになりました。

エンタメ機能はハイエンドと変わらず

 CDの音質を上回るハイレゾ音源に対応しながら、ノイズキャンセリングを同時に使用可能。 「DSEE HX」機能を利用することで圧縮音源をハイレゾ相当にアップスケーリングしたり、手持ちのヘッドホンを接続端子に挿すだけで、自動的に音響特性を最適化してくれる「自動最適化」も搭載しています。

 Bluetooth接続では、従来(SBC)の最大約3倍のデータを転送できる「LDAC」にも対応して、ワイヤレスヘッドホンやワイヤレススピーカーで高音質で音楽を楽しむ事ができます。

小型サイズに詰まった多機能
それがXperia X Compact

 電源ボタンの指紋センサーも継承しながら、認証スピードが上がり解除もスムーズ。そのほか接続端子は、microUSB端子からUSB Type-Cへと変更され、「Quick Charge 3.0」に対応して充電スピードが早くなりました。さらに、雨の日でも水周りでも安心して使えるIPX5/IPX8相当の防水性能とIP6X相当の防塵性能を兼ね備えており、より安心して持ち歩けるようになったのです。

 Xperia X Compactのバッテリー管理性能も向上し、電池の消費を抑える「STAMINAモード」や、使い方によって3段階の節電レベルを選べるようになるなど、日々のバッテリー持ちも設定次第で長持ちになります。また、米Qunovo社が開発したバッテリー制御技術と、「いたわり充電」という機能がそなわったことで、使っている人の習慣を学習して充電速度を調整することでバッテリーの寿命を延命してくれる機能も搭載されていました。

 フラッグシップモデル「Xperia XZ」のハイスペックの方向性と違い、手のひらにおさまり小さく持ち運べるサイズ感を好む人にとっては、このやわらかいデザイン含めて「Xperia X Compact」にはコンパクトモデルとしての魅力がありました。

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

この連載の記事