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3段変形もできる多目的極小モビリティがカッコ良すぎた!

2019年04月20日 12時00分更新

変形という男心をくすぐるギミックを搭載した
多目的極小モビリティ

 モビリティの変化は近年盛んだ。自動運転に向けての実証が進むだけでなく、空を飛ぶ自動車の生産や予約が始まっていたり、自転車以外の短距離移動手段としての乗り物も多く登場している。また、国土交通省は超小型モビリティの普及を目指しているが、都市部よりは観光地での実装が増えつつある。今回は、超小型モビリティよりもさらに小さい多目的極小モビリティのプロトタイプ試乗レポートをお送りする。

多目的極小モビリティ(multi-purpose mobility)

 多目的極小モビリティ(multi-purpose mobility)は国立環境研究所低公害車実験施設で開発中の乗り物だ。最高時速6kmで歩行者と同じ扱いにしつつ、変形機能を持たせることで移動手段+αの実現を狙うものになる。開発は近藤美則博士と共同開発者2名。1996年に発表された小型高性能電気自動車「ルシオール」にも関わっていた人物であり、ご存じの読者もいるだろう。低公害・低炭素や利便性を考えて、多目的極小モビリティも電動である。

近藤美則博士。所内の移動に多目的極小モビリティをよく使用しているほか、施設内にはセグウェイなども確認できた

建築家・大谷幸夫氏の設計した実験棟は、基本的にカッコイイのばかりであり、一般公開時の散策を強く推奨したい

これが電気自動車のルシオール

 多目的極小モビリティのテーマは「誰でもが快適に格好よく利用でき、法規制を変更することなく、歩行者との共存を可能とする移動手段の実現」である。歩行者と同じラインの電動な乗り物といえば、4輪のシニアカーがわかりやすい。ただシニアカーはビジュアルから受け入れにくい高齢者も多いようで、意外と広まっていないそうだ。これには高齢者に見られたくない──PCを組む際、ヘッダピンの文字が見えづらくなったが、老眼鏡を使ったら負けみたいな心理に近いが、その点をビジュアルでクリアしようというわけである。

 また、環境省が推奨するスマートムーブへの対応のほか、公共機関がない地域や衰退している地域ではスマートムーブが難しいため、その対策としての提案もあり、シニア世代だけでなく、全年代の利用を狙うものだ。

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