カレーのレトルト感が……惜しい
チキンは辛口、単品でほしい
さっそく食べてみました。……うーん。おいしいです。おいしいですが。
まず、カレーそのものですが、ちょっと物足りない感じはあります。悪くはないですが、少しレトルトっぽい味というか。スパイスの味わいも残ってはいるものの、やや深みに欠けるところはある。いかにも「チェーン店のカレー」です。
チキンはどうでしょう。おお、しっかり味がついています。たしかにタンドリーチキンの味わいで、単品で食べたらおつまみにもよさそう。だけれども、難癖をつけるようですが、カレーのトッピングとしては、味が濃すぎる気もする。カレーの味と、チキンの味、両方とも強めの押し出しがあるので、やや濃く感じてしまうのですね
チキンスパイシーカレー、牛丼チェーン店のカレーとしては、悪くはない。チキン、なかなか。ただ、両者が融合している感じがないのは、惜しいところです。あくまで、「スパイシーカレーに、チキンをトッピングした」という風情。
では、松屋のごろごろ煮込みチキンカレーはどうでしょう。カレー自体の完成度としては、やはり松屋が上かな、と思います。専門店と比べたらさすがに分が悪いかもしれませんが、シンプルでありながらスパイシーさも感じられ、牛丼チェーン店のカレーとしては、レベルが高いものです。
ポイントはチキン。吉野家は鶏むねですが、松屋は鶏ももです。鉄板で焼き上げていますが、下味をはっきりとつけているわけではありません。これが逆に、カレーの味を邪魔しないのですね。ごろごろとした食感も、吉野家を上回っています。たまねぎの食感もカレーとチキンをまとめる橋渡し役になっています。ほんとうに絶妙。どうしてこんなにうまく組み合わさったのか、あらためて、不思議に感じられるほどです。
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