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人によって反応が異なるドコモの新料金プラン

2019年04月16日 17時00分更新

文● 松村太郎(@taromatsumura) 編集● ASCII編集部

5G時代に向けて弊害だってあり得る

 端末を頻繁に乗り換えない長期利用者の料金を引き下げて、不公平を是正するという方針のもと、通信費と端末代を分離するよう求められてきた携帯キャリア。

 前述のパターンの場合、毎月の値下がり額は約3000円ですから、年間3万6000円ほどケータイ代が下がります。しかし昨今のスマートフォン、特にiPhoneは10万円以上しますから、これまではあった端末代金補助の「月々サポート」がなくなる分、ユーザーにとっては負担増になってしまいます。

 また個人的に「若干タイミングが悪いな」と思っているのは、5Gが始まるからです。

 2019年から2020年にかけて、世界的に5Gサービスがスタートします。当たり前ですが、既存の4G対応のスマートフォンでは5Gの高速大容量通信は利用できません。

 端末を買い換えなければ5Gが普及していかないのですが、先述の通信サービスと端末の組み合わせによる割引きや優遇は消滅することになるわけで、5G端末への買い換えにおいて負担が大きくなると考えています。

 日本では2年縛りの上で月々の料金を割り引く仕組みがありましたが、ドコモの新料金プランではこれが撤廃されています。じゃあ端末をどう普及させるのかという計画も必要になってくるはずです。

 あるいは、この厳格な通信料金と端末代金の線引きによって、5G普及が遅れるようなことになるなら、通信行政としてポジティブと言えるか疑問が残ります。


筆者紹介――松村太郎

 1980年生まれ。ジャーナリスト・著者。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。またビジネス・ブレークスルー大学で教鞭を執る。モバイル・ソーシャルのテクノロジーとライフスタイルについて取材活動をする傍ら、キャスタリア株式会社で、「ソーシャルラーニング」のプラットフォーム開発を行なっている。

公式ブログ TAROSITE.NET
Twitterアカウント @taromatsumura

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