米シスコは、2017年から2022年までの世界のモバイルデータトラフィックについて調査、分析した年次報告書「Cisco Mobile VNI Forecast for 2017 to 2022」を発表した。
最新の予測では、モバイルトラフィックの年間実行レートが、予測対象期間が終了するまでにゼタバイトの大台に乗る見通しだという。2022年には、モバイルトラフィックはグローバルIPトラフィックの20%近くを占めるようになり、年間930エクサバイトに達する見込み。これは10年前の2012年に生成された全グローバルモバイルトラフィックの113倍以上に相当するとのこと。
2017年のモバイルユーザー数は世界全体で50億人だったが、5年後には57億人に増加し、世界の全人口の71%を占めるという。また、2022年にはモバイル対応デバイスとIoT接続の数は120億個を超える見通し。さらにモバイルネットワークは80億台以上のパーソナルモバイルデバイスと40億個のIoT接続をサポートするようになるとのこと。
グローバルモバイルネットワークの平均速度は8.7Mbps(2017年)から28.5Mbps(2022年)へ3倍以上向上し、5Gの導入で平均モバイル速度は地域によって大きく差がでるという。
2022年のグローバルモバイルデバイス/M2M接続の割合は2017年と比較して、LPWA(Low-Power Wide-Area)ネットワークが1.5%から14%へ増加、2Gが34%が8%へ減少、3Gが30%から20%へ減少、4Gが35%から54%へ増加する見込み。新たに5G接続が全モバイル接続の3%以上を占めて、世界のモバイルデータトラフィックの12%近くを占めるようになると予測している。
2017年の1ヵ月あたりのオフロードトラフィック(13EB)は1ヵ月あたりのモバイル/セルラートラフィック(12EB)を上回った。また、世界の全モバイルデータトラフィックを見ると、2017年に54%がオフロードされたが、2022年には59%がオフロードされる見通しとのこと。
2017年と2022年の総IPトラフィックは、有線が48%から29%へ減少、Wi-Fiが43%から51%へ増加、モバイルが9%から20%へ増加する見込みで、世界全体のWi-Fiホットスポットは、2017年から2022年にかけて4倍に増加すると予測している。
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