スマートフォンやPCを使わずにタクシーを呼べる、タクシー配車用IoTデバイス「タクシーダッシュボタン」が、北海道や岩手県など地方のタクシーで運用開始された。「タクシーダッシュボタン」は、モバイル・コマース・ソリューションが2018年1月に日本で初めてタクシー会社向けに製品化したもので、新潟県のつばめタクシーや沖縄県つきしろ交通などで導入され、利用エリアが拡大している。
本機は「ボタンを押すだけで指定の場所にタクシーを呼ぶ」ことに特化した製品で、事前の決済やGPSによる位置情報の取得などはできない。
本体にSIMを内蔵することで、スマートフォンとの連携やWi-Fiなど、通信設定の必要がなく簡単に使える。また、液晶ディスプレーを搭載し、文字案内や音声案内機能なども備えている。
シニアでも使えるように、ボタンを電源ボタン、1ボタン、2ボタンの合計3つの物理ボタンを搭載しているため、タッチ操作やダブルクリックといった煩わしい操作を必要としないのも特徴だ。
ユーザーがタクシーを呼ぶには、まずタクシーダッシュボタンの電源を入れ、1ボタン、または2ボタンを押す。たとえば1ボタンには自宅2ボタンには自宅から病院など、行き先を指定して登録できる。
ディスプレーにはタクシーの到着時間や号車番号が表示され、後はタクシーが到着するのを待つだけ。
タクシー会社側は、届いた情報を専用サイトまたはアプリで処理する。まず、ユーザーからの依頼内容が専用サイト又はアプリに届く。内容を確認して依頼を受けるか断る(引受/拒否)を選択する。最後に、到着時間や号車番号を入力して、配車を手配する。
このように、双方がシンプルに使える。同社は「ユーザーは便利さと手軽さを。タクシー会社はユーザーの囲い込みと配車効率の向上を図ることができる」とアピールする。
JapanTaxiなどスマートフォンアプリでタクシーを呼べるサービスが主流となりつつあるなか、こうした、アプリを通さずに独立型の専用端末でタクシーを呼ぶ方法も注目されつつある。
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