スイスでスマホ開発を手がけるSIRIN LABSは今日29日、世界初のブロックチェーンスマートフォン「FINNEY」を日本で正式に展開すると発表した。30日から開催されるイベント「ジャパンブロックチェーンカンファレンス2019」にて直接販売を開始する。値段は999ドル(約11万円)。
FINNEYはマルウェアやハッキングによって暗号通貨が不正に送金されることを防ぐ高セキュリティーなスタンドアローンスクリーン「セーフスクリーン」を標準装備。OSはAndroidをベースとしたSIRIN OSを搭載し、下記の独自機能が利用可能だ。
- コールドストレージウォレット
- マルチレイヤーの総合サイバーセキュリティースイート
- トークンコンバージョンサービス(TCS)
- マルチブロックチェーンDAppストア
セーフスクリーンをスライドすることでコールドストレージウォレットが起動して利用できるようになる。これまで暗号通貨の取引は煩雑な手続きが必要だったが、マルチレイヤーのセキュリティースイートとTCSによって決済や送受金を安全、そしてシームレスにできるという。
プレゼンテーションで登壇したSIRIN LABSのCo-CEO Moshe Hogeg氏は「裏で何が動いているのかが気にならないのが高度な技術です。たとえばクルマはアクセルを踏めば走りますが、エンジンがどうやって動いているのかは気にしませんよね。ブロックチェーンの技術はまだまだ複雑です。ブロックチェーンを一般に広げるためにはどうしたらいいのかを考え、世界的に見て歯ブラシよりも使われているスマートフォンを選びました。セキュアに送受金ができるのはコールドストレージウォレットを搭載しているスマホならでは。今後はこのスマホがクレカのように使えることを目指している」
と自信を見せた。現在、ロンドンに旗艦店があるが、東京にもショップをオープンさせる。「日本で2万台売りたい」と士気も高い。世界初のブロックチェーンスマホが日本で浸透することを期待したい。
なお、FINNEYのスペックは6型ディスプレー、SoCはSnapdragon 845、メモリー6GB、内蔵ストレージ128GBのハイエンドクラス。デザインもほかでは見ない唯一無二のものなので、スマホとしても魅力的だ。
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