横河レンタ・リースが展開する、コンシューマー向けのリフレッシュPC専門ECサイト「Qualit」(クオリット)では、同社が企業に貸し出し返却されたレンタルPCやタブレットなどが、同社のテクニカルセンタでデータ消去や動作試験・クリーニングを行なった上で販売されている。一般的な中古店と異なり、使用履歴が浅く、傷も少ない極上品が登場しやすい点も見逃せない。
今回はこうしたリフレッシュPCの中から、MacBookについてレビューを行いたい。中古市場でもMacBookは人気が高いが、Qualitで扱われるリフレッシュMacはどうだろうか。検証したのは、MacBook Pro 13インチの2016年発売モデル(MLVP2J/A)だ。
オリジナル梱包箱は衝撃に耐え、不要なゴミも出ずに好印象
検証機は実際にQualitで購入した場合と同じ、シンプルなダンボール箱で到着した。シンプルな外見だが、Qualit独自に落下試験も行い、耐久度の高い梱包材が使われているという。
内容はMac本体に加えて、ACアダプターと電源ケーブルのみというシンプルさ。とはいえMacの場合、元々システムのインストールディスクは付属せず、インターネット経由でインストールするため、外箱以外はほぼ、新品や整備品を購入したのと変わらないと言っていいだろう。
今回検証したMacBook Pro 13インチの2016年発売モデル(MLVP2J/A)は、第6世代(Skylake)のCore i5-6267U(2.9GHz)を搭載し、ファンクションキーがタッチ式で、アプリによって内容が切り替わる「TouchBar」になっている上位モデルだ。ちなみに、発売当時の価格は17万8800円。位置付けとしては機種名の通りプロ向けだが、GPUはCPU内蔵のIris Graphics 550で、3DCGやビデオ編集などはディスクリートGPUを搭載した15インチに譲り、それ以外の作業でパフォーマンスを追求したいユーザー向き、といったところだ。
Retinaディスプレイを搭載し、「TouchBar」を搭載した最初のモデル。基本的なデザインは、現行製品とさほど変わりない。
ディスプレーは2560x1600ドットのRetinaディスプレイ(227ppi)。筆者の手元に届いたモデルはメモリーは8GBを搭載していたが、MacBook Proはメモリーがオンボードのみで後から増設はできない。SSD(256GB)も同様にオンボードで、増設・交換できない。
インターフェースはThunderbolt 3が4基とヘッドフォンミニジャックのみ。Thunderbolt 3ポートはDisplayPortやUSB 3.1(Type-C)としても機能し、USB PowerDeliveryにより電源もここから供給する。USB Type AポートやHDMI、SDカードなどを利用したい場合はアダプター類が必要な点には気をつけたい。
レンタル先でもほとんど使われていないのでは?とも思える超美品
まずは外見をチェック。あらゆる面から舐めるようにチェックしたが、新品同様で傷一つ、埃一つ見当たらない。底面のゴムくらい削れてるんじゃないかと思ったが、ここも綺麗なままだったので、ケチのつけようがない。外見だけで新品と見分けるのはかなり困難だろう。まさに極上品だ。
最新モデルとの速度比較ではダブルスコアだが
MacBookなら実務上はほとんど問題なし
続いて電源を投入し、一通りの動作チェックを行うが、こちらも一切問題なし。当然ながら、このあたりは出荷前に厳しくチェックされているはずだ。
そもそも型落ちのMacBookでも快適に動作するのか、という点も気になるところなので、ベンチマークテストを行ってみよう。CPUを中心に総合性能を見るために、クロスプラットフォームのベンチマークテスト「GeekBench 4」を実行してみた。
GeekBench 4の結果は、シングルコアが4029、マルチコアで8033。筆者の手元にある最新モデルのデータと比較すると、2018年モデルのMacBook Pro 13インチ(第8世代Core i5-2.3GHz、クアッドコア)がシングルコアで約4300、マルチコアが約15000なので、シングルコアでは約1割、マルチコアではコア数に比例して2倍近い差が出てしまった。
とはいえ、実際に使ってみると、普通に快適に使えてしまう。もちろんレンダリングやコンパイルなどCPUを酷使する作業では最新モデルとの差が大きく感じられるだろうが、比較対象がない場合、普通に使う限りでは問題にならないだろう。
またグラフィックについてはCPU内蔵GPUなので、最新ゲームをするには力不足だが、Retinaディスプレイや4Kディスプレーに表示して動画を楽しんだり、作業するには全く支障がないといっていい。どのみちMacBookで動作する最新ゲームタイトルは(残念ながら)いまだに少ないままなので、ここはあまり気にしなくてもいいかもしれない。
アップルの整備品と比較しても格安
保証期間を考慮しなければお買い得!
Qualitにおける今回のモデルの販売価格は13万6000円(税抜)。中古としてはほぼ望みうる極上のS級グレードだ。ここまで状態のいい中古モデルは滅多に店頭に並ばないこともあり、単純に中古ショップとの比較は正直なところ、難しい。
そこでアップル自身が販売している整備済製品と比較してみたが、2016年10月発売の「Core i5-2.9GHz(デュアルコア)、メモリー8GB、SSD256GB」というモデルで、整備済み品は14万2000円(税抜)だった。Qualitのほうが6000円安い。
整備済製品とQualitのリフレッシュMacBookとの違いは、前者はアップルの保証が1年付き、新品扱いなので、3年間の延長保証である「Apple Care+」の購入も可能ということ。
ほぼ新品同様のクオリティながら、アップルの整備済製品よりもさらに安く買えるQualitのリフレッシュMacBookは、看板に偽りなく、市場最安級のお買い得度だ。リフレッシュ品なので、必ずしも狙い通りのスペックの製品があるとは限らないが、目玉商品を見つけたときの喜びはかなりのものになるだろう。MacBookは型落ちでも普段使う上での影響は少ないので、予算重視であれば、整備済製品と並ぶ穴場としてチェックしたい。
また、もし多少の傷や凹み程度は許容できるのであれば、QualitのC級リフレッシュMacBookも考慮してはどうだろうか。筆者が比較した範囲では、同程度の中古品と比べても1万円前後は安くなっているので、こちらもぜひ狙っていただきたい。
リフレッシュPCを販売する 「Qualit」では、1月18日から1月31日まで「MacBook Proセール」を実施している。MacBook Proセールでは、20点以上の対象商品を10%~20%割引で購入できる。MacBook Pro13インチモデルをお手頃価格で購入できるチャンス。興味のある人はこちらをチェックしてみてはいかがだろうか?
検証した「MacBook Pro 13インチ」の主な仕様 | |
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製品名 | MacBook Pro 13インチ(MLVP2J/A) |
メーカー | アップル |
グレード | S |
販売価格 | 13万6000円 |
CPU | Intel Core i5-6267U(2.9GHz) |
メモリー | 8GB |
ディスプレー | 13.3型Retinaディスプレイ(2560×1600ドット) |
グラフィックス | Iris Graphics 550(CPU内蔵) |
ストレージ | 256GB SSD |
無線LAN | IEEE 802.11a/b/g/n/ac |
Bluetooth | Bluetooth 4.2 |
インターフェース | Thunderbolt対応USB 3.1 Type-C ×4 |
カメラ | 480p FaceTimeカメラ |
本体サイズ | 幅304.1×奥行き212.4×高さ14.9mm |
重量 | 1.37kg |
OS | MacOS X 10.12.6 Sierra |
提供:横河レンタ・リース
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