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大企業が語る、オープンイノベーションを成功に導くための鍵とは

日本のオープンイノベーションの現状と展望、「Scrum Connect 2018」を開催

2019年01月16日 09時00分更新

文● MOVIEW 清水 編集●北島幹雄/ASCII STARTUP

新規事業を加速するべく三井住友が設立「異業種コンソーシアムIII」

 三井住友銀行の工藤氏は金融機関としての立場から、大企業とスタートアップをオープンイノベーションで結びつけるためにどのような施策をしているかを紹介。スタートアップについては2001年から専門部隊を作り、支援を行なっており、銀行のネットワークでカバーできないインナーサークルへのリサーチのため外部ファンドとの取引拡大、一部ファンドには人材派遣を行なっている。

 スタートアップはビジネスアイデアはあるが、人、物、お金が足りず、信用力が少ないことで、売り上げや販売先を伸ばすことに苦労している。大中企業は自社内の既存技術やビジネスモデルに囚われないイノベーションへの取り組みが必要という工藤氏は、その両方を理解した金融機関が間に入ることで、アライアンスに向けたソリューション提供ができると語る。

 新規事業を加速するための異業種コンソーシアムIII(トリプルアイ)を設立し、未来2019という日本最大級のピッチコンテストを主催。単なる賞金を出して終わりというイベントではなく、優秀社にはコンソーシアムの参加企業との実証実験を賞品として提供するなど、各社のビジネスにつながる工夫をしている。

 また、中国やアメリカがAIを活用したデータ収集で先行する中、日本でも情報銀行を検討していかないといけないと考えており、金融機関が持つ社会的基盤を活用してパーソナルデータやIoTデータを集めるサポートができないか、現在トライ中であることを明かした。

三井住友銀行 常務執行役員 工藤禎子氏

オープンイノベーションにおける金融機関の役割

異業種コンソーシアムIII

IIIが取り組みピッチコンテスト未来2019

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