「Serious Sam VR:The Last Hope」編
やはりSS値200だとRTX 2080以下は厳しい
続いては「Serious Sam VR:The Last Hope」を使用する。棒立ちシューティングだがものすごい数の敵が襲いかかってくるため、キッチリ描画しきるにはかなりのパワーが必要になる。
描画モードはVulkanやDirectX12も用意されているが、筆者の環境で一番安定していたDirectX11を使用し、グラフィックのパフォーマンスは“Medium”、CPUやVRAMは“Ultra”に設定。ゲーム側で設定できる解像度は“100%”とした。
計測は“Pladeon”ステージの2番め、鉄球襲来~爆弾男が集団で襲ってくるシーンまでとした。
Serious Samのアイドルでもある“Beheaded Kamikaze”が一斉にチャージしてくるシーンで計測をストップ。こいつの自爆攻撃を食らうとほぼ例外なくフレームタイムが一気に増える(爆発処理が重い)ようだ
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SS値=100の場合
RTX 2080 Tiのフレームタイミング。ワーストでも5.5ms程度に収まっている
RTX 2080のフレームタイミング。6ms以内に収まっている。CPUのフレームタイムがドカンと増えているのは、近くで連鎖爆発が起きたため
RTX 2070のフレームタイミング。8msあたり。終盤ドカンとフレームタイムが上がっている場所は、Kamikazeの攻撃を食らったため。CPUのフレームタイムが一気に15ms近くまで増えている点に注目
GTX 1070のフレームタイミング。9ms以内に収めることができているので、SS値=100なら快適に遊べるといったところ
SS値=100ではどのGPUも快適に遊べるパフォーマンスを発揮。ゲームの仕様なのか、至近距離で連鎖爆発が起こると一瞬フレームタイムが急上昇するが、すぐに収束する感じだ。爆発時はCPU処理が一瞬ボトルネックになることにも注目したい。
SS値=200の場合
RTX 2080 Tiのフレームタイミング。最大7ms程度なのでだいぶ余裕がある
RTX 2080のフレームタイミング。GPUパワーがRTX 2080 Tiより下なので、フレームタイムも若干伸びて8~9ms程度。最後に攻撃を食らってしまった
RTX 2070のフレームタイミング。10ms強なのでちょっと負荷がかかるとRe-Projectionが起きやすくなる
GTX 1070のフレームタイミング。1フレームの処理に14ms近くまでかかるため、非現実的な設定といえる
ただでさえ高精細なVIVE Proの2倍の解像度でレンダリングするため、下位のGPUから徐々に脱落する。とはいえRTX 2080より上のGPUのパワーは素晴らしい。
SS値=400の場合
RTX 2080 Tiのフレームタイミング。10~11ms内をウロウロ、時々スパイクのように11msをオーバーする。とはいえこの設定でここまで動くのはさすがRTX 2080 Tiといったところ
RTX 2080のフレームタイミング。13~14msなので常時45fpsに強制的に格下げされる
RTX 2070のフレームタイミング。RTX 2080よりも性能が低いので、フレームタイムもRTX 2080より長いがそれでも2ms程度しか違わない
GTX 1070のフレームタイミング。GPUのコンポジターだけで3msはかかっているので、紫のラインが一番上に到達している部分は合計で25~26msはかかっている。こうなると30fps程度に落ちる計算
GPUの描画負荷が高くなると、GPUコンポジターの処理時間も増えてくる。特に素の描画性能が低いGPUほど、コンポジターの処理時間増大も激しい。
GTX 1070の場合、SS値=100では2ms程度で済んでいたが、SS値=400だと3ms程度に伸びている。SS値=400設定でゲームをすることはあまり考えにくいが、この領域になるとRTX 2080 Tiしか選択肢はないようだ。