VIVE ProにRTX 20シリーズは効くか?
それでは実際のVRゲームベースでの性能検証といこう。今回も前回と同様に、フレームタイムに余裕があるかで比較する。VIVE Proの液晶のリフレッシュレートは90Hz、つまり1秒間に90回表示が更新される。1秒=1000ミリ秒なので、画面のデータは11ms(ミリ秒)ごとに描きかわる。
1フレームの処理が11ms以内であれば(もちろんギリギリではだめだが)、ヘッドセットの性能をフルに活かした描画、つまり不自然なラグや描画崩れのない映像が得られるということだ。グラフのX軸は時間で、右端が現時点を示す(左に行くほど前のフレーム)。
フレームタイムが11msを超えると90fpsが維持できなくなるが、このラインを超えてしまうと一気に45fpsに落ち込む。間に合わないフレームは1フレーム前の映像をうまく利用して辻褄を合わせるのだが、さらにフレームタイムが長くなり45fps(22.2ms)も維持できなくなると30fps(33.3ms)……とフレームレートが低下する。
あまりにフレームレートが低くなると、SteamVRが持つ映像補完機能“Motion Smoothing”がうまく機能しなくなり、描画が崩れ始める。最悪でも22ms以内に収まれば“まあ見られる”映像にはなるが、ラグやVR酔いも出やすくなる。極力11msに収まるようなハードや解像度設定を探してみよう。
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