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デスクトップ向けCPUにGeForce GTX 1050搭載

写真編集に最適な15.6型ノートPC、Adobe RGB比98%で外でも本格作業

2018年11月30日 07時00分更新

「DAIV-NG5500M1-S5」

 目的に合わせて様々なラインナップを擁しているマウスコンピューターのパソコンの中で、クリエイティブユーザー向けにラインナップされている「DAIVシリーズ」。その中で「DAIV-NG5500シリーズ」は、コストパフォーマンスの高い15.6型ノート型パソコンだ。

デスクトップ向けCPUとGeForce GTX 1050搭載
11万円台からというコストパフォーマンスの高さも魅力

 DAIV-NG5500シリーズの注目すべき点は、デスクトップ向けの第8世代CPUを採用している点だ。CPUは、Core i3/Core i5/Core i7を選べるが、そのすべてがデスクトップ向けのCPUになっている。Core i3を採用するベーシックなモデルで11万1024円からなのも魅力を感じるところだ。

 今回試用したのは、Core i5-8400(2.8GHz)を搭載する「DAIV-NG5500M1-S5」で、価格は14万3424円から。GPUはGeForce GTX 1050、メモリーは16GB、ストレージは512GB SSDという構成だ。CPU、メモリー、ストレージはカスタマイズが可能になっているが、DAIV-NG5500シリーズだとGPUは共通してGeForce GTX 1050となる。

 また個人的に一番眼を引くのがDAIV-NG5500シリーズの全ラインナップでAdobe RGB比98%の色域を持つディスプレーを採用している点だ。高性能なパーツを組み合わせるだけなら同社のG-Tuneやm-Bookシリーズとさほど変わらないが、ディスプレーの交換ができないノートでAdobe RGB比98%の色域を持つのはほかには少ない大きな特徴。パソコンを使う理由が写真編集などの場合にかなり魅力を感じるモデルだ。

15.6型ノートパソコンとしては普通のデザインでとてもシンプル。本体サイズはおよそ幅380×奥行き252×高さ35.7mm(突起部含む)で、質量は約2.4Kg。デスクトップCPUを搭載する15.6型としては小型だと思われる

 一般的なノートパソコンではディスプレーの色域があまり広くなく、表示できる色の限界がある。普通のパソコンやスマートフォンで画像を観る分にはそれほど気にしないでいいのだが、商業印刷用に写真を調整したり、色見本に合わせて色調整をするとなると、作業するディスプレーがしっかりとした色を表示できなければ問題になる。基本的にはデスクトップパソコンを使いAdobe RGB比100%の色域を持つディスプレーで作業するが、ロケなどになるとその機材を丸々運ぶのが難しい場合が多い。そんなときに、DAIV-NG5500M1-S5なら運びやすさもあって単体で活躍できる。

 これから数回かけて使い勝手を確認していくが、今回はまず外観中心にチェックした。

 一見すると同社のm-Bookシリーズのようなシンプルなデザインで、黒を基調にしたデザインの多かったDAIVシリーズでは珍しく、天板がグレーになっている。ディスプレーやキーボード面を含め、天板以外は黒で統一されている。

天板がグレーになっているのは、DAIVシリーズではちょっと新鮮な雰囲気。ロゴは控えめだ。天板だけ色合いが薄く、ディスプレー面が薄い印象を受ける。

背面には排気口が大きく存在するのが確認でき、熱対策もしっかりしていそうだ

フロント側にインターフェースはなく、左側にインジケーターランプが並ぶ。左右と手前側の3面の底面は斜めに削られており、本体が薄くみえる。実際に薄く持ち運びの際や収納する場合にあつかいやすいサイズと重さだ

筐体左側にはUHS-I対応マルチカードリーダー、ヘッドフォン端子、マイク端子、USB 2.0端子、有線LAN端子、電源端子が並ぶ

筐体右側は、Mini-DisplayPort、HDMI端子、USB 3.1(Type-C)端子、USB 3.1(Type-A)端子×2を配置

キーボードは一般的な107キー。キーピッチは18mm、キーストロークは1.8mm。押し込んだときの剛性感がしっかりあって打ちやすいキーだ。右シフトキーやその左付近のキーが少し小さめだが慣れれば問題はないだろう。トラックパッドのクリックボタンは左右独立している。マウスを利用時にトラックパッドをオフにできるのは便利だ

底面はスリットが多く開口面積が広い。ラインナップでは最高でCore i7まで搭載可能なため、冷却性はかなり高いと思われる。試用機ではCore i5を搭載しており、発熱はかなり抑えられている

GPUを搭載したノートというと大きな電源を想像するが、NG5500シリーズではGPUがGeForce GTX 1050というのもあり小さめで薄く、持ち運びにもあまり苦労しないサイズだ

コンパクトであり質量も約600gと持ち運びしやすい

たまたま同社の15.6型ノートパソコン「m-Book」があったので、同じデータを表示して比較してみた。表示しているデータはRAWデータからの現像時にカラースペースをAdobeRGBにして出力しているものだ。左がDAIV-NG5500M1-S5で右がm-Book。基本的な色温度が違う場合もあるが、DAIV-NG5500M1-S5の彩度が圧倒的に高く綺麗だ。Adobe RGB比98%のスペックは伊達ではなく、写真の持つ本来の発色が確認できる。なお、DAIV-NG5500M1-S5のような高色域のディスプレーで調整した写真を普通のディスプレーで観ると彩度が低くなって鮮やかさに欠けてしまうので、その点は注意が必要だ

 外観は、スタンダードなノートパソコンに近い印象で、派手さもなく仕事でも使いやすいデザインだ。色域の広いディスプレーを採用しているため、私のようなカメラマンでも本格的な仕事に使える。ロケなどで外出して撮影する場合には、かなり重宝しそうだ。趣味や仕事で写真を撮る人にとっても「Adobe RGB比98%」というのはとても魅力を感じるスペックだろう。ぜひともDAIV-NG5500M1-S5の広い色域を持つディスプレーで自分の撮った写真を観てほしい。デジカメが本来持っている鮮やかな色合いを確認することができるだろう。

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