これによってモバイル検索市場に競争は起きるのだろうか?
IDCの調査によると、Androidのシェアは85%、iOSは15.1%。ECが調査を開始した当時Androidのシェアは81%だった。
約10年前に、EUからInternet Explorerのバンドルでクロ判定を受けたMicrosoftは、欧州市場向けのWindowsで、初期起動時にブラウザーを選べる「選択画面」を表示することで決着をつけた。
そしてこれは、おそらく市場に大きな影響を与えたとは言えなかった(その後にIEのシェアが下がり、Firefox、さらにChromeが台頭したのはこれによる効果ではなかったはずだ)。ちなみに、このときMicrosoftに科された罰金は合計14億6000万ユーロだった。
今回の是正案により、何が変わるのかはわからない。支払ったライセンス料が消費者の価格に反映されるのか、メーカーは何らかのディスカウントが得られるようなことがあるのかどうか。何と言っても、これが検索市場に変化をもたらすことは有り得るのだろうか?
筆者紹介──末岡洋子
フリーランスライター。アットマーク・アイティの記者を経てフリーに。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります