OEMと自社ブランドのみだったドライバーを他社に供給開始
10月27日と28日に東京・中野サンプラザにて開催された「秋のヘッドホン祭 2018」で、フォスター電機がヘッドホン・イヤホン市場を活性化させるためのアライアンス「FOSTER Alliance Program」を発表した。
フォスター電機と言えば、世界中のメーカーにドライバーユニットをOEM供給するだけでなく、FOSTEX(フォステクス)ブランドでスピーカーやヘッドホンを生産販売している。同社が提供するのはヘッドホン&イヤホンに使える5種類のドライバーで、これを自社で製品化を目指すメーカーに無償でサンプル提供する代わりに試作品を提供して、製品レポート、事例紹介許諾をもらうという仕組みになる。
同社は10年以上もモバイル向けのヘッドセットを生産しており、生産数が10億個を超えるドライバーもあるという。当初は自社のドライバーを外販しない方針だった。近年の市場関係の変化に伴い、「1社だけでは、未来社会に音で貢献することは難しい」と考え、パートナー企業とともに可能性を広げていく方針に転換した。
バイオダイナ振動板とフリーエッジ構造に特徴
具体的なきっかけは数年前にカスタムイヤモニターを製造するメーカーが、FOSTEXの製品を分解して、そのドライバーを使っているという話を耳にしたからだという。
提供が決まった5種類のドライバーは同社が持つ膨大なストックの中から厳選したものであり、イヤホンに適した3種類のドライバーと、ヘッドホン向けの2種類のドライバーが選ばれた。いずれもダイナミック型で14mm、40mm、50mmはいずれもバイオセルロース繊維を使った「バイオダイナ振動板」を使った「フリーエッジ構造」を採用している。これらのドライバーをもとに試作を開始してから、要求があれば仕様の異なるドライバーへの変更にも対応するそうだ。
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