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どちらを買えばいいかわかる! iPhone XRとiPhone XSの違いまとめ

2018年10月28日 12時00分更新

 iPhone XRが発売され、2018年の新iPhone 3モデルがそろった。あらためてどれを買おうか悩んでいる人は少なくないはず。iPhone XSとiPhone XS Maxは、主に画面(と本体)サイズの違いなので比較的わかりやすいが、iPhone XRとiPhone XS/XS Maxについては、同じ部分と異なる部分が混在している。本記事ではその違いをあらためてまとめた。

3モデル構成となった今年のiPhone。画面サイズが違う、カメラの数が違う……までは外見からもわかるとして、さらに詳しくどの部分が違って、どの部分が同じなのか解説していく

【iPhone XRとXSの違い その1「価格」】
iPhone XSより約3万円安いiPhone XR

 iPhone XRとiPhone XS/XS Maxの最大の違い、それはシンプルに価格。価格が異なる、つまり性能にも差があるのだが、それは順次説明するとして、iPhone XRとiPhone XSとの価格差はSIMフリー版の場合で約3万円(キャリア版でもほぼ同じ)。iPhone XS Maxとでは約4万3000円まで広がる。

 さらにiPhone XS/XS Maxでは、64GBモデルの次は約1万8000円高い256GBモデルになってしまうのも実は大きい。64GBでは足りないが、256GBは多すぎ? というパターンは考えられる。その点、iPhone XRには128GBモデルもある。

 そこで、iPhone XRの128GBモデルとiPhone XSの256GBモデルを比べると約4万2000円の差になる。これは正直デカい。

【iPhone XRとXSの違い その2「カラバリ」】
6色から選べるiPhone XRが非常に魅力的

 カラバリはiPhone XS/XS Maxの3色に対し、iPhone XRは6色が用意されている。

6色から選べるiPhone XR

 ただ、iPhone XSの3色のうち2色(スペースグレイ、シルバー)は、iPhone Xからの継続。つまり、新色はゴールドのみだ。ASCII編集部のように新型iPhoneを常にいち早く購入する人間が多い場所では、みんなが同じゴールドのiPhone XS/XS Maxを持っているという事態がすでに生じている。

ASCII編集部のような場所ではiPhone XSの2モデルはどうしてもゴールドに集中してしまう宿命だが、iPhone XRは4色に分かれた

 一方のiPhone XRはシンプルなホワイト/ブラックに、iPhone 8などでも人気のPRODUCT RED、ポップなイエロー、ブルー、コーラルと6色から選べる。側面のアルミフレーム(iPhone XSのステンレスフレームと比べると強度はやや劣るというが)は、それぞれのカラバリに合わせた処理が施されていて美しい。この点だけでもiPhone XRに強い魅力を感じる人は多いだろう。

定番になりつつあるPRODUCT RED。アルミフレームに赤が映える

人気が出そうなのがこのイエロー。明るい黄色だ

【iPhone XRとXSの違い その3「本体やディスプレー」】
サイズ的には中間も額縁は太め、厚みもやや感じる

 iPhone XSが5.8型有機EL、iPhone XS Maxが6.5型有機EL、iPhone XRが6.1型液晶ということで、本体/画面サイズとも中間にあたる。ただし、画面の額縁部がiPhone XSより明らかに太い。それで困ることは特にないが、洗練度ではやや見劣りするのは事実。

iPhone XSの有機ELに対し、iPhone XRは液晶を採用する

こうやって見比べるとiPhone XRの額縁部の太さは明白

 より気になるのは、厚みがiPhone XS/XS Max(約7.7mm)より増している点(約8.3mm)。たかが0.6mmとは言え、イマドキのスマホとしては分厚いな……という印象は受ける。重量は3機種ともやや重め。

写真ではわかりにくいが、端末の厚みは手に取ってみると明らか

 そのディスプレー自体は、有機ELを採用するiPhone XS/XS Maxの深みのある色と比べると、iPhone XRの液晶はそこまでのクオリティーはないものの、だからといって不満を感じるようなことはない、高いレベルの表示が実現されている。画素密度もiPhone XSの458ppiに対し、iPhone XRは326ppiとスペック的には劣るが、テキストを表示させても不満が生じる場面はほぼ無かった。

【iPhone XRとXSの違い その4「シングル/デュアルカメラ」】
望遠とポートレードの「ボケ」で差が生じる

 リアのメインカメラがiPhone XRのシングルに対し、iPhone XS/XS Maxはデュアル。後者は標準+望遠(2倍)の組み合わせで、望遠では当然差が出る。

カメラの数はわかりやすい両機種間の差の1つ

 もう1つ注目なのが、発表会でも「Bokeh」として紹介された、被写体の背景をボカしてくれる「ポートレートモード」。iPhone XRでもポートレートモード自体は利用可能だが、ソフトウェアによって被写体と背景を識別するため、被写体は人物である場合に限られる。また、下の例のように人物の識別の関係でやや不自然な写真になるケースもありえる。

左がiPhone XSで右がiPhone XRのポートレートモード。画角も異なることがわかる

iPhone XRでは被り物の葉っぱの部分が人物の一部と判断されなかったため、背景とともにボケてしまった

 一方のiPhone XSのポートレートモードはデュアルカメラによって距離を測定するため、被写体は人物に限定されない。たとえばペットの写真をよく撮る人にとっては、iPhone XSのポートレートモードの価値は高まるだろう。また、ポートレートモード時の画角にも差があり、iPhone XRでは26mm相当、iPhone XSでは望遠側の52mm相当となる。広角の方が便利なように感じるが、当然ながら同じ写真を撮るには被写体に近づく必要が生じるので一長一短だ。

【iPhone XRとXSの違い その4】
「3D Touchやネットワーク」など

 そのほかの違いについては、ここまでと比べると大きな要素ではないので一気に紹介する。

 iPhone XRでは「3D Touch」が省略され、「Haptic Touch」に変更。3D Touchの各種操作は使いこなしている人もそうでない人もいろいろだろうが、今後は3D Touchが主流から外れるのはまず間違いなさそう。

 ちなみによく使われる文字入力位置を示すカーソルの移動については、テンキーでは「空白」、QWERTYでは「スペース」を若干長押ししたのちそのまま指をスライドすることで、iPhone XRでも可能になっている。

 ネットワーク面ではiPhone XS/XS Maxのみ「ギガビット級LTE」と表現されており、4×4 MIMO対応などが行なわれている。もちろん非常に条件がいいエリアであれば、通信速度に違いが出ることがあるかもしれないが、ドコモ網の場合で、iPhone XSは下り最大844Mbps対応、iPhone XRは下り最大794Mbps対応となっており、正直実用で差を感じる場面は少なそうだ。

「ギガビット級LTE」はiPhone XSのみの特長。下の「予備電力機能付きエクスプレスカード」はiPhone XRでも搭載

 防水対応もiPhone XSでは従来モデルより強化されIP68に。「最大水深2メートルで最大30分間」の水没に耐えられるというが、IP67のiPhone XRでも「最大水深1メートルで最大30分間」と表現されている。

 バッテリーについては、「インターネット利用」でiPhone XSの12時間、iPhone XS Maxの13時間に対し、iPhone XRは15時間と最も長くなっている。「通話時間」ではiPhone XRとiPhone XS Maxは同じ25時間なので、画面解像度やパネルの違いが影響している可能性もあるが、いずれにしてもバッテリーの持ちという面ではiPhone XRは期待できそうだ。

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