マウスコンピューターの「m-Book」シリーズは、いわゆるスタンダードなノートパソコンだ。ゲーム用途重視の「G-Tune」やクリエイター向けの「DAIV」らの用途に特化したシリーズと違い、高性能を求めるのではなく、より汎用的な作業を考慮したシリーズとなっている。
その中でも「m-Book Fシリーズ」は、低価格ながら1920x1080ドット表示が可能な15.6型ディスプレーを採用。テンキーを備えたフルキーボードを備え、カスタマイズで光学ドライブも内蔵できるなど、ビジネス用途からホビー用途まで幅広い作業に対応できる。
パソコンの用途がウェブ上での調べ物や閲覧、テキストベースの書き物などの軽い作業がメインだったり、予備のパソコンやサブパソコンとしてもある程度の画面の大きさや広さを求めるような場合に便利だ。
モバイル用途を考えると、13型や11型クラスのほうが持ち運びには便利だが、作業エリアの狭さや解像度に制限がかかるよりは、多少大きくなっても使い勝手を重視したいなら、m-Book Fシリーズのような15.6型ノートのほうがいい。
本体重量は約2Kg、15.6型クラスとしては標準的な重さなので、収納するカバンやケースがちょっと大きくなるが、持ち歩くのにもそれほど差し支えない程度だろう。
今回試用するのはm-Book Fシリーズのベーシックモデルで、5万7024円から買える「m-Book F520BD」だ。リーズナブルな分、CPUにはCeleron N4100、メモリーは4GB、ストレージは500GB HDDとひかえめなスペックになっている。
最新の機器に比べると不安になるかもしれないが、ゲームやグラフィック負荷の高い作業をしないのであれば、普通に使えるスペックではある。性能チェックは次回にベンチマークテストを行なうとして、今回は外観をチェックしていく。
低価格だがフルHDディスプレー
インターフェース充実で光学式ドライブも
m-Book F520BDの外観は、シンプルの一言に尽きる。G-TuneやDAIVでは、天板にリブを設けてデザイン面でも特徴的だが、m-Bookはシンプルで飽きのこない目立たないデザインになっている。そもそもパソコンを使うときに一番見るのは画面なので、個人的にはシンプルが一番と思っている。
ディスプレーの表面はノングレア処理されているので、屋外での利用時でも観やすく、室内でも窓や外光の反射を気にする必要もない。最近の薄型軽量重視のノートではあまり見なくなった光学式ドライブを備えているのも便利な点だろう。
15.6型のディスプレーは視認性と作業エリアのバランスが一番バランスよく取れていると思える大きさだ。もっと大きいほうが見やすく使いやすいが、持ち運ぶことを考えると、このサイズが限界だろう。また13型以下ではディスプレーサイズ的に見えづらくなる多ため、作業効率的にはあまりオススメできない。手軽に作業が可能で、持ち運びもできるノートパソコンで、この値段はかなりコストパフォーマンスは高いと思える。
試用機のm-Book F520BDにはDVDスーパーマルチドライブが搭載されているので、映画鑑賞やデータの書き込みにも対応している。古いCDを多く抱え込んでいる人ならこ、れで一気にデータ化するのもありだ。注文時のカスタマイズでBlu-ray Discドライブ(+7800円)も選択できるので、用途によっては変更もありだ。
また、モバイルノートと比較して15.6型のm-Book F520BDはインターフェースが充実しているのも特徴といえる。USBは2.0が2基に3.0(Type-A)が1基、3.0(Type-C)が1基の計4基。ディスプレ-出力はD-sub 15ピンにHDMI端子と、新旧がそろっているので、ビジネスシーンでプロジェクターに接続する場合にも便利だろう。なおHDMIの出力では、4Kディスプレーへ3840×2160ドットで出力可能なので、作業エリアの拡大もできる。データ転送に優れたUSB3.0が2基あるが、片方がType-Cなのには注意が必要だ。
m-Book F520BDのキーボードはテンキー付き。配列パターンはスタンダードだが、右側のシフトキーが若干小さめ。左隣にある「\」(バックスラッシュ)が狭いので、シフトキーを併用する「_」(アンダーバー)を多用する人だと慣れが必要かもしれない。
次回は、m-Book F520BDの性能を測るべく、ベンチマークテストを実施し実力の確認をしてみる。
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