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ゲーム好きが集まるGameWithだから実現できた制度とは?

「好き」を仕事にする社員に寄り添うユニークなインセンティブ

 その会社にはその会社ならではの働き方がある。みんなの働き方改革・業務改善を追う連載「私たちの働き方カタログ」の第30回は、ゲームアプリ情報・攻略サイトを運営するGameWith。「ゲーム好き」を共通点に持つ4人のメンバーに働き方やインセンティブについて聞いてみた。

GameWith 総務人事部 岡早苗氏

ゲームの話になると一気に打ち解けるカルチャー

 「好きを仕事に」というのは就職・転職などの宣伝でよく聞くフレーズだが、実現するのはなかなか難しい。しかし、圧倒的な人手不足の中、人が会社に合わせるのでなく、会社が人に合わせるということも必要になってくる。ゲームのプレイ時間に対してインセンティブを用意するGameWithは、まさにその好例だと思う。

 2013年、ゲーマー同士がわからないことを質問し合うQ&AサービスからスタートしたGameWithだが、現在は国内最大級のゲームアプリ情報・攻略サイトに成長しており、ゲーム攻略のみならず、レビュー、動画配信、コミュニティ運営など事業も多岐に及んでいる。こうした同社の成長の基盤となっているのが、ゲームに精通したライターやプロゲーマー、実況者だ。記事の質を担保すべく上位ランカーが攻略記事を作成し、研修・教育やマニュアル、ツールなどライティング業務を向上させる組織体制も整っている。アルバイトに関しては、毎月100名近くの応募で、約20倍という狭き門だ。

 今回取材した4人もディレクター、総務、人事など業務はバラバラだが、創業当初からのメンバーを筆頭に「ゲームが好き」ということは共通している。ディレクターを務める攻略コンテンツ部の遠藤拓巳氏は「チェインクロニクルが好きですと言って入社しました。なんだか毎日のようにアルバイトが増えて、毎日のように自己紹介していた覚えがあります」と振り返る。元々はゲーム攻略のメンバーだった総務人事部の岡 早苗氏も、「真面目そうな人が多いので、最初は話しかけていいのかなと思うけど、ゲームの話になると一気に打ち解ける感じです」とGameWithの社内を語る。

GameWith 攻略コンテンツ部 遠藤拓巳氏

「業務時間外のプレイになんとか報いたい」という社長の想い

 業務時間外のゲームプレイ時間に応じて手当を支給する同社の「ゲームインセンティブ」の制度も、「ゲームをもっと好きになってもらいたい」という思いから生まれている。ゲームの購入補助が出るという会社はあるが、プレイ時間に応じて手当が出るというのはかなりユニーク。「やらないと攻略記事が書けないという前提がありつつ、業務時間外でもやった時間がきちんと報われるなという感想はあります。ありがたい制度です」と攻略コンテンツ部の宮下洋輔氏は語る。

GameWith 攻略コンテンツ部 宮下洋輔氏

 ゲームインセンティブが生まれたのは、創業当初にまでさかのぼる。「うちの社員は業務時間外も自分の担当記事を書くためにゲームを一生懸命やっていたんです。プライベートの時間を自社のサイトのために使ってくれているメンバーに、なんとか報いたいと思った社長の想いから生まれています」と岡氏は語る。

 利用時間の申告は毎週月曜日。同社が扱っている50以上のタイトルからプレイしたゲームを確認するために、プレイ時間、ランク、勝利数、スクリーンショットなどを社内システムに登録している。総務人事部の宗像 陽氏は、「スクリーンショットがある意味エビデンス(証憑)。各タイトルをやりこんでいるマネージャーが見るので、前週から比べて勝利数が少なかったら、規定時間やっていないのではと疑われます(笑)」と語る。全員がゲームに対して真正面に向き合っているからこそ、実現したフェアでユニークな制度と言える。

GameWith 総務人事部 宗像陽氏

 同社は平均年齢も28.3歳とまだまだ若い。社内の部活動を積極的に支援する制度も用意されており、オフィスもオープンでありながら、仕事に集中できそうな環境だ。「ゲームが好き、気心の知れた仲間といっしょが楽しい」というサークルのような和気あいあいさが伝わるような取材を経て、好きを仕事にする会社、ワークとライフが融合する組織がどんなものなのか腹落ちさせられた気がした。


会社概要

ゲーム総合メディア「GameWith」を運営。ゲームを有利に進めるための情報を提供する「ゲーム攻略」、ゲームを見つけるための情報を提供する「ゲームレビュー」、ゲームユーザー同士で交流できる機能を提供する「コミュニティ」、専属のゲームタレントがYouTube上で行う「動画配信」という主な4つのコンテンツを提供している。

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