マウスコンピューターの「WN803」は8型のWindows 10タブレットだ。
価格はWindows 10タブレットとして低価格なラインで、2万6784円。安価でコンパクトなWindows機を探しているユーザーにはぴったりの選択肢だ。
今回は、主に外観と仕様について紹介する。
割り切った仕様で低価格を実現
まずは外観に触れよう。外装はホワイトで、ベゼル側はブラックの光沢仕様。
背面はプラスチック無塗装だが、表面をざらっとした手触りで持った際の質感のよさと、見た目のよさを確保している。
高級感があるとはいえないものの、プラスチックという素材をうまく仕上げてコストを抑えながら、ユーザーの満足感を高めようとする工夫が見える部分だ。
背面カメラのレンズも、このサイズのタブレットにしては口径が大きなレンズカバーを採用しているが、レンズに向かってうまく曲線をつなげており、よくデザインされている。
WN803ディスプレー解像度は800×1280ドットと、昨今の端末にしては、抑えたスペックになっている。ディスプレーのパネルは、恐らく価格にも大いに反映されている部分だと思うので、ここのスペックを落としたことは、割り切った仕様だと感じる。
最近は高精細なパネルが多いので、300ppiを超えるようなパネルと見比べてしまうと確かに差は感じるのだが、ドットが気になるというほどでもなく、8型というサイズに対しては、必要十分な解像度ともいえる。Windows 10の設定で表示倍率に設定しても見にくいことはなく普通に使えた。
WN803の主なスペックはAtom x5-Z8350(1.44GHz)、2GBメモリー、32GB eMMCとなっている。
Atom x5-Z8350は2016年発売の14nmプロセスのSoCだ。開発コードネームはCherry Trailと呼ばれ、電力効率の高さがウリのSoCであり、このクラスのタブレットにはよく使われている製品だ。
メモリーとストレージについても、2GB/32GBという容量は、各メーカーの最安価Windowsタブレットによく見られる構成であり、標準的。
以上から、スペック面でもコストを抑える意図が感じられるが、Windows 10はこのスペックでも基本機能は快適に使えるため、ブラウジングやメール、書類の編集や作成といった、負荷の軽い作業なら、大きな不満は生じないだろう。
microHDMI搭載で、幅広い使い方が可能
WN803の珍しい部分として、microHDMI出力端子を搭載している点があげられる。microHDMI端子→HDMI変換アダプターを用意すれば、HDMI入力を持つデバイスに接続して使えるだろう。
HDMI出力を搭載するメリットは大きい。たとえば、大型のディスプレーに接続して、据え置き用の情報端末のようにも使える。また、ディスプレー、キーボード、マウスと組み合わせれば、簡易的なデスクトップとしても使える。
プロジェクターに接続し、スライドショーモードにしてサイネージ用途に活用するといったことも可能だろう。
WN803の最大の魅力はWindows 10が動くマシンながら、2万4800円という価格で購入でき、必要十分な機能性と見た目のよさを持っている点である。
外出先で気軽に使えるWindows機としてはもちろん、前述のようにユニークな使い方をしても面白いだろう。あるいは、Windowsが使える環境はほしいが、仕様頻度は高くなく、大きなコストはかけたくないといった需要にもぴったりだ。
会社の備品としてや、チームや家庭での共有端末としてもいい選択肢になると思う。次回は実際に作業をしてみた使用感や、処理性能をレビューする。
試用機の主なスペック | |
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機種名 | WN803 |
CPU | Atom x5-8350(1.44GHz) |
メモリー | 2GB |
ストレージ | 32GB eMMC |
ディスプレー | 8.0型(800×1280ドット) |
通信規格 | 無線LAN(IEEE 802.11a/b/g/n/ac)、Bluetooth 4.0 |
内蔵カメラ | 前面:192万画素、背面:192万画素 |
インターフェース | USB 2.0(microUSB)端子、microHDMI端子、ヘッドフォン出力/マイク入力端子、microSDカードスロット |
サイズ/重量 | およそ幅210×奥行122×10mm/約315g |
OS | Windows 10 Home(32bit) |
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