衣・食・住と流通の難題を解決するベンチャー8社が集結「StarBurst DemoDay #5」
ファッション業界向けBtoBフリマが、繊維製品の廃棄をなくす
副業を促進するマッチングサービス「シューマツワーカー」
6社目は、「シューマツワーカー」のCEO 松村幸弥氏。シューマツワーカーは、週10~15時間の副業を紹介するサービスだ。2017年7月にリリースし、現在の登録者数は約3500人、取引企業は累計121社。紹介している職種は、8割がエンジニアだが、デザイナー、マーケター、人事、広報のニーズも増えている。
しかし1年間運営したところ、解約率が想定よりも高く、副業が一般化するにはまだ課題が多いことがわかったそうだ。アンマッチングの生じる原因として、本業で評価されているエンジニアでも、副業先では評価されないケースがある。またリモートワーク・時短での働き方によるモチベーション管理の難しさ、企業側の副業社員に対するノウハウが少ない、といったことが挙げられる。
そこで、シューマツワーカーでは、事前の適性チェックの実施、モチベーションの見える化と管理、スキルアップサポートなどの体制を整えており、徐々に解約率は下がってきているとのこと。企業向けには副業社員の活用セミナーやガイダンスの無料配布なども行なっており、副業の安定化から副業の一般化を目指していくそうだ。
空き倉庫のシェアリングサービス「souco」
7社目は、souco代表取締役社長の中原 久根人氏。soucoは、倉庫の空きスペースと企業のマッチングをするサービスだ。soucoは倉庫のデータベースを構築し、オンラインでの倉庫探しから最短3日で外部倉庫が借りられる。イベント開催時や繁忙期だけ、といった必要な期間/面積で借りられるので無駄がなく、平均30%のコストカットになるという。サービスの開始から1年で20万坪を突破。まもなく利用登録100社を超える勢い。倉庫市場は国内で2兆円、平均単価500万円と大きいが、競合も登場しており、早期の資金調達が成長の要だ。
“持たない自由”を実現するレンタルプラットフォーム
ラストは、ピーステックラボの代表取締役社長 村本理恵子氏がこの秋ローンチ予定の女性向けレンタルプラットフォーム「Alice.style」を紹介した。従来のレンタルサービスとの違いは、“気になる商品をちょっとだけ試してみたい”、“なんとなく捨てられないものを活用してお小遣い稼ぎをしたい”といった女性特有のレンタル需要を創出するものだ。メインターゲットは20~40代の女性で、ベビーカーや健康器具の個人間レンタル、最新家電を体験できるBtoCレンタルを想定している。サービスの種類は、出品者が自分で購入者とやりとりする「セルフタイプ」(手数料10%)と、Alice.styleに商品を預けて運用を任せる「ラクラクタイプ」(手数料50%)の2通り。
物流のノウハウをもつアスクルと提携し、都内でAliceカーによる巡回配送のサービスも始める予定。
衣料業界の廃棄ロスを削減する「SMASELL」が優勝
8社によるプレゼンテーションの終了後、来場者からのオンライン投票と、スポンサー企業、審査員による審査が行なわれ、受賞者が発表された。結果は以下の通り。
オーディエンス賞(特典:Amazon Echo):mellow「TLUNCH」
EY新日本賞(特典:EY eラーニングサービスの3ヵ月無料利用券):ウィファブリック「SMASELL」
IBM BlueHub賞(特典:IBM Cloudの無償利用券):SPACER
ネットプロテクションズ賞(特典:「NP掛け払い」を含む決済サービスの固定費が1年間無料):ピーステックラボ「Alice.style」
Awesome!賞(特典:ベトナム・ハノイご招待):ウィファブリック「SMASELL」
ENTX賞(特典:moraカード1万円分+ENTX特製Tシャツ):キューヴアイズ「SPOBY」
31VENTURES賞(特典:アートアクアリウム2018 チケット10枚):Tokyo Hearth「BeLiving」
3位(特典:Amazonギフト券 5000円分):Tokyo Heath「BeLiving」
2位(特典:Amazonギフト券 1万円分):ピーステックラボ「Alice.style」
1位(特典:Amazonギフト券 3万円分):ウィファブリック「SMASELL」
今回の審査では、必ずしも先端的な技術ではなくても、面白いアイデアとITの力をうまく使いながら、世の中の難しい課題を解決するためのサービスにチャレンジしていることが評価された。
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