週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Xアイコン
  • RSSフィード

Twitterは新たにカメラを必要としないライブ配信をPeriscopeで可能にした

2018年09月19日 17時00分更新

文● ノダタケオ(Twitter:@noda) 編集●ちゅーやん

 若い世代の人たちにも人気があるライブ配信。スマートフォンを自分の目の前に置き、自撮りのスタイルで画面の向こうの視聴者と語りかけるものが多く見受けられます。

 ただ、ライブ配信をしてみたいけれども、自分の顔や姿を視聴者に見せることに抵抗ある、と言う人も少なくありません。そんなときは、音声のみのライブ配信「ラジオ配信」から触れてみることもおすすめしたいです。

 先日、TwitterはPeriscope(Twitterのライブ配信機能)を利用した音声のみのライブ配信が可能とする機能を追加したことを発表しました。この機能は現在iPhoneなどのiOSスマートフォンのみの対応ですが、そう遠くないうちにAndroidスマートフォンでも利用できるようになることでしょう。(関連サイト

 PeriscopeはTwitterが運営するライブ配信サービスです。少し前まではライブ配信するだけでなく、視聴するにはTwitterアプリとは別にPeriscopeアプリをインストールする必要がありました。ただ近年(2016年)からはPeriscopeアプリをインストールすることなくTwitterアプリ上でライブ配信を視聴することができ、さらに配信もできるように変わりました。

 いま、多くの若い世代の人たちに広がっているメッセージアプリやソーシャルメディアと言えば、LINEやInstagram、そしてTwitterです。

 今回、Instagramにはまだない、カメラの機能を必要としない「音声のみのライブ配信」がTwitter(Periscope)で可能になったことで、自撮りスタイルのライブ配信にちょっと抵抗があった人にとっての「ラジオ配信」参入のハードルを下げたことは間違いないでしょう。

「パーソナリティー気分」「ながら聞き」で楽しめるラジオ配信

 ラジオ配信は若い世代の人たちの利用が多い「ツイキャス」やニコニコ生放送の配信アプリ「【配信専用】ニコニコ生放送」でも可能で、自分の顔や姿を視聴者に見せずにライブ配信したいときだけでなく、または、配信をしている部屋の風景を見せたくないときにも便利です。

 「見せたくない」という目的でラジオ配信が使われることがほとんどです。また、ラジオ配信は「なんちゃってラジオ局」風に、あえて映像ではなく音声をメインとしたコンテンツ(配信)を創りだす楽しさもあるとも言えるでしょう。

 ライブ配信するほうはちょっとしたラジオパーソナリティー気分で、視聴をしている人たちへ向けてトークをできます。逆に、視聴している人はスマートフォンの画面を注視することなく、それこそラジオを聞いているのと同じように「ながら聞き」で楽しむこともできます。

 ライブ配信ならではのチャット機能はラジオでいうところの「お便りメール(ハガキ)」の代わりにもなります。視聴している人からチャット機能を通じて送られたメッセージを配信している人が読み上げることで、ラジオのメールやハガキよりも早い、配信者と視聴者同士のリアルタイムなコミュニケーションをとることもできます。

 ほとんどのライブ配信は自撮りのスタイルで「映像で魅せる」ものが主体ですが、音声で魅せる「ラジオ配信」もきっと楽しいと思います。

「心地よくて聞きやすい」音で魅せるラジオ配信の工夫も楽しい

 音声で魅せる「ラジオ配信」はスマートフォン一台で、自分の顔や姿を視聴者に見せずに手軽にできるライブ配信のひとつです。ただし、映像を視聴者へ見せないぶん、代わりに音声だけで視聴している人を楽しんでもらう(聞き続けてもらう)ような工夫は不可欠です。

 ラジオ風に著作権がフリーなBGMを流してみたりすることもその工夫のひとつです。音声だけで視聴してもらう以上、見ている(聴いている)人が聞きやすいものであることも「ラジオ配信」に大切なことのひとつです。

 以前の記事でも紹介したように、動画やライブ配信で最も重要なことは「音」です。普段私たちが耳にする「音」は、音量がバラバラだったり、全体の音量が大きすぎたりすると耳障り(不快)に感じることが多くなります。

 例えば、話している声があまり聴こえてなくて周りの環境音のほうが大きかったり、声の大きさが一定でなかったりと変わることが多いと、聴いているほうはちょっとつらくなってしまいます。

 「音声は頭のなかでは補完できない」からこそ、見ている(聴いている)人が聞き続けてもらえるような、心地よくて聞きやすいものとする「ラジオ配信」にも工夫を凝らしてみてほしいです。

ライブメディアクリエイター
ノダタケオ(Twitter:@noda

 ソーシャルメディアとライブ配信・動画メディアが専門のクリエイター。2010年よりスマホから業務機器(Tricasterなど)まで、さまざまな機材を活用したライブ配信とマルチカメラ収録現場をこなす。これらの経験に基づいた、ソーシャルメディアやライブ配信・動画メディアに関する執筆やコンサルティングなど、その活動は多岐にわたる。
nodatakeo.com

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事