「豚生姜丼」
吉野家
9月6日発売
490円(並盛)
https://www.yoshinoya.com/news/2018/news20180906/
タレはしっかりしてるし、マヨもついてるし、言うことなし
問題です。初めて恋人に作ってあげる料理は何がいいでしょう。肉じゃが? サバの味噌煮? 正解は「豚のショウガ焼き」です、個人的には。理由はいろいろあるけれど「(比較的)カンタンに作れる」「ご飯にもお酒にも合うので相手を選ばない」「小難しい料理より家庭的な自分をアピールできる」「調理がカンタンなので一緒に作りやすい」などが挙げられる。覚えておいてください。たぶん損はないから。
「そんなこと知るか」と言われそうなので話を本筋に。今回は豚のショウガ焼きがテーマ。吉野家は「豚生姜定食」「牛カルビ生姜定食」「鶏生姜定食」(いずれも丼・皿あり)を9月6日10時から全国の「吉野家」店舗にて期間限定で発売(一部店舗を除く)。
上の説明だと、すこしややこしいのだけれど、要するに「豚」「牛カルビ」「鶏」の3つの肉に対して、それぞれに「定食」「丼」「皿」の3つの選択肢がある。3×3=9、ぜんぶで9種類の商品が一気に展開されたことになる。
ポイントは、タレ。2種類の醤油をブレンドし、ローストオニオンパウダーで香ばしさを追加。さらに隠し味に味噌を加えてコクのある味付けになったとのこと。とくに豚肉については、多く含まれるビタミンB1とショウガの組み合わせで疲労回復効果も高まるとうたっており、猛暑で夏バテした体にぴったりとのこと。
吉野家はかつて「豚生姜焼定食」を出していたこともあり、突飛な商品展開という感じはしない。豚のショウガ焼きは、すき家、松屋といった牛丼チェーン店の季節限定メニューとしては比較的よく見かける料理だけに、吉野家ならではの完成度が気になるところ。
「やはりショウガ焼きといえば豚でしょう」という発想で、今回は豚を食べようと思ったものの、定食にするか、丼にするか、皿にするか……。選択肢が多いのはうれしいことだけれど、いきなり9種類も攻略対象が増えると、すこし戸惑う。昔のギャルゲーみたいだ。閑話休題。やはり牛“丼”で有名な吉野家だし、「豚生姜丼」を選んでみる。
豚のショウガ焼きだけではなく、キャベツの千切りも合わせてのせてある。キャベツをご飯にのせる試みは、好き好きではあるけれども、豚とキャベツが定番の組み合わせなので、あまり目くじらを立てることもないだろう。
さっそく食べてみる。豚肉の分量がちょっと少ないかな、と思ったものの、タレの味がとてもしっかりしている。ショウガの香り、味わいがきちんとついている。白米とキャベツと合わせて食べても、物足りなさはない。むしろ、すこし味が濃いかもしれないと思うほど。
そこで、マヨネーズが添えられていたのがうれしかった。豚のショウガ焼きとマヨネーズの相性は悪かろうはずもなく、ガツッとしたショウガの香りをやわらげ、全体のテイストをまろやかにする。ご飯がすすむとは、まさにこのこと。間違いのない味だ。
豚肉は薄めに切ってあり、歯ごたえが物足りなく思う人もいるだろう。ただ、その分タレがしっかり染み込んでいるので、これはこれで長所といえる。玉ねぎはおそらく「豚丼」とおなじ切り方。食感のアクセントになっており、よい感じ。
もっとも、今回食べたのは豚のみ。3種類をいっぺんに食べきれなかったので(「食べろよ!」とツッコまれるかもしれないけれど、さすがに3杯は酷だ)、牛カルビ、鶏肉との相性は未知数とはいえる。タレの味自体はマッチすると思うものの、マヨネーズがバッチリはまるかどうかはわからない。とにかく言えるのは、豚ショウガ焼き+マヨネーズは、吉野家においてはまちがいのない組み合わせだったということ。
予想外の味わいというものではないにせよ、吉野家の「豚生姜」シリーズは上出来。定食もあわせて、今日は豚、明日は牛カルビ、明後日は鶏……と選ぶ楽しみもありそうで、吉野家ユーザーにはうれしいラインナップになりそう。「吉野家に来たけど、牛丼ばっかりでよいのかしら」と悩むことが多い人(いるのかな)にはぜひ。
モーダル小嶋
1986年生まれ。担当分野は「なるべく広く」のオールドルーキー。ショートコラム「MCコジマのカルチャー編集後記」ASCII倶楽部で好評連載中!
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