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CPU性能差に違いが!?B450とB350マザーボードを徹底比較

2018年09月04日 11時00分更新

 2018年7月31日に、AMDから新チップセット「B450」が解禁されました。AM4プラットフォーム向けのチップセット「B450」は「X470」の下位モデルとなっており、「B350」の後継として位置付けられています。

 では、「B350」から「B450」になったことで、何が変わってくるのか、既知の方もいらっしゃるかもしれませんが機能だけでなく、ベンチマークソフトで実際の性能も見ていきたいと思います。

チップセットの仕様は「B350」と同等?

チップセットB450B350
CPUソケットAM4
メモリー4スロット、64GB
PCI-Express Gen2.0
PCI-Express レーン数6
CrossFireX対応
SLI対応×
USB3.1数2
USB3.0数2
USB2.0数6
SATA 6.0Gb/s最大数2
SATA Express最大数1
RAID(SATA)対応〇(0/1/10)
RAID(NVMe)対応〇(0/1/10)

 上表のようにB450とB350の仕様には変化がありません。変わったところは、以下の4つになります。

・2000シリーズRyzenへの最適化
・TDP105Wを前提に設計
・AMD StoreMIに対応
・Ryzen 2000シリーズのX付きモデルとの組合せで、XFR2 Enhancedに対応

 特にAMD StoreMIへの対応とXFR2 Enhancedへの対応は、非常に有意義であり、大きい変更点であると言えるでしょう。まだご存知ない方のために、どういったものかを少しだけご説明させて頂きます。既知の方は、おさらいの意味も兼ねてご一読頂ければ幸いです。

無償ソフトを使い大容量HDDをSSDで高速化!

 AMD StoreMIストレージ・アクセラレーション・テクノロジー(以下、AMD StoreMI)は、AMD 300 シリーズチップセット向けに有償で提供されている「Enemotus FuzeDrive for AMD Ryzen」の派生ソフトで、低速ストレージを高速化するソフトウェアです。

 AMD StoreMIでは、高速なドライブ(SSDなど)を「Fast Tier」、低速なドライブ(HDDなど)を「Slow Tier」と呼び、「Fast Tier」と「Slow Tier」を掛け合わせて低速なドライブを高速化します。

 ご自宅や職場などで余らせているSSDを大容量HDDと組み合わせて高速な大容量ドライブを作成する、といった使い方が出来ます。さらに、メインメモリから最大2GBまでをキャッシュメモリとして組み込む事もできます。今回のB450ではそれが無償化されます。

 OSの起動はもちろん、アプリケーションのリードタイム短縮にも繋がり、ゲーミングシーンにおいても活躍が期待できます。 また、クリエイティブなシーンにおいても、この機能は非常に有用であると言えるでしょう。

CPUに余裕があれば自動的にオーバークロック

 第2世代Ryzenには、アクティブなコアが2個までという制限のあった第1世代RyzenのPrecision Boostを改善し、全コアがアクティブでも動作クロックを高くするPrecision Boost 2機能を有しています。このPrecision Boost 2を補強する機能がXFR2です。

 このPrecision Boost 2を補強する機能がXFR2 Enhancedです。CPUの動作温度を細かく確認し、動作温度に余裕があるとより高クロックで動作する事を可能とします。

 CPUの動作温度を細かく確認し、動作温度に余裕があるとより高クロックで動作する事を可能とします。つまり、強力なCPUクーラーでCPUの温度を下げる程、XFR2 Enhancedの効果が大きくなります。

 ちなみに動作クロックを自動的に挙げるXFR2は、第2世代Ryzenのうち末尾に“X”の付くRyzen 7 2700X、Ryzen 5 2600XとAMD 400シリーズチップセットを組み合わせた場合の方が、Xの付かないRyzenよりも高い効果を得られます。CPUの動作温度を抑えられれば、それだけ余裕が生まれるので、たとえば水冷CPUクーラー&Ryzen7 2700Xという構成ならば、大いにその実力を発揮します。

 さて、以上がB450チップセットでの変更点になります。さて、では実際にこういった機能が追加されたB450は、B350を使った時のPCと比べて性能に差が出るのか検証してみましょう。

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