仕事でSNSの活用は欠かせない
──仕事でもスマホを活用しているかと思いますが、よく使うアプリを3つほど教えてください。
橋元 Twitter、Facebook、LINEですね。ゲーム系は一切やっていません。一番使っているのがTwitterで、イベントの告知から出演してくれる方のチェック、お客さんの反応のチェックなど、知らない人が見たらスマホ中毒って思われそうなくらい見ています。1日100回くらいチェックしてますよ(笑)。たとえば今回の@JAM EXPOなら200組くらい出演者がいるんですが、出演者側とファン側の発信をすべてチェックしています。どのアイドルがどれだけ影響力があって、ファンの方がどれだけ反応、注目しているのかなど、ひとつの目安になるんです。
──たしかに出演者だけでなく、どんなファンがいるのかも重要ですもんね。Facebookはプライベートですか?
橋元 いや、Facebookはおもに海外のファン向けです。英語版の公式サイトを作るより、Facebookで英語のページを作った方が反応もいいですし、訴求力があるんです。以前、英語版サイトを作ったのに全然アクセスがなかったんですが、Facebookに英語のページを作ったら多くのファンがアクセスしてくれて。海外には海外のアプローチがあるなと。
──海外ファン向けはホームページよりFacebookというのは納得です。アクティブユーザー多いですからね。では、LINEは仕事でバリバリ使っているんでしょうか?
橋元 LINEは仕事で欠かせないツールです。プロジェクトごとにグループを作っていて、大まかな概要はメールで全員に送るけど個別に確認が必要なものはLINEで送ってもらったり。私は総合演出を担当しているので各方面に一斉にボールを投げるんですが、LINEで個別にいろんな意見が返ってくるんです。これはこういうことですよね? デザインのチェックをお願いします、などなど。すぐに返事が必要な場合もあるので、その点LINEは非常に便利ですよ。
──もうLINEを仕事で使うことに対して抵抗ある人はいないですね。
橋元 というか、LINEがないと仕事が円滑に進まないですよ。写真とかデザインとか細かい部分まで見ないといけないときはPCに送ってもらいますけど、スピード感を重視する返答などはLINEがいいですね。メールと違って既読が付けば読んだこともわかりますから。
──橋元さんは昔からさまざまなアーティストをプロデュースしてきたと思うんですが、今と昔でプロモーションの方法が変わったと実感することはありますか?
橋元 昔はバンドなどのアーティストがメインで今はアイドルなので、プロモーション方法は違うのですが、アイドルに限って言うと、アイドル本人もファンもSNSの使い方が非常に上手いなと。誰かにやってもらうのではなく、自分から発信していくようになったし、ファンも情報の取捨選択がわかっている。普通、アーティスト自らが告知とかしないじゃないですか。そういう意味では時代とともに変わってきたなと。
──SNSの中でInstagramの名前が挙がりませんでしたが。
橋元 やってないワケではないんですけど、ことアイドルマーケットにおいてのプロモーションツールにはまだなり得てないんですよね。見に行って終わってしまうので。なので、積極的には使っていません。
──それでは、これからのスマホに求める機能などがあれば。
橋元 PCいらずにはなってきてると思うんですが、画像にしろ動画にしろ、ワードやエクセルもそうですけど、編集するのはPCの大きな画面のほうがいいですよね。スマホでそういったことがやりやすくなると、本当にPCを使わずにスマホだけで完結できていいなと思ってます。
アイドルフェス「@JAM」について
──それでは、橋元さんが総合プロデューサーを務める「@JAM」についてお聞きしたいと思います。
橋元 @JAMは2010年に始まったイベントです。最初は秋葉原で「ヲタJAM」という名前でやったのですが、なんかその名前に違和感を覚えて2回目から@JAMになりました。そして年に1回、大規模なフェスとして今週末に開催する「@JAM EXPO」を開催しています。
──イベントのラインナップはどのように決めているんでしょうか?
橋元 YouTubeも見たりしますが、やっぱり基本的にはライブに足を運んでパフォーマンスや盛り上がりを見ます。そのうえでイベントを盛り上げてくれそうな人たちに出てもらっています。逆に私が生で見たことない人は出ていないですね。話題性とかSNSのフォロワー数も参考にはしますが、ライブも含め総合的に評価します。
──これだけ出演者が多いとタイムスケジュールを決めるのも大変そうですね。
橋元 それこそパソコン使ってエクセルなどを使わないとできません(笑)。タイムテーブルは私がすべて決めているんですが、まずはトップとヘッドライナーから決めます。そして2番手からヘッドライナー前まで、1日を通してどういう人から始まってどういう人で終わることによって、メッセージがちゃんと伝わるかストーリーを考えるんです。あとは同時刻のほかのステージとの兼ね合いとかも考えて入れ替えていきます。最初から最後まで楽しんでほしいので、トップバッターの方は前座という位置づけではなくヘッドライナーと同じくらい重要な人を、ヘッドライナーはイベントのシメにふさわしい、人気や話題性がある人を選んでいますが、時勢に乗っている人やイベントと親和性がある人を選ぶこともあります。売り上げや人気だけではないですね。
──@JAM EXPOの見どころを教えてください。
橋元 今年は原点回帰をコンセプトにライブに重点を置くことにしました。以前は男性アイドルとかバンドなどをゲストを呼んだりしていたんですが、今回はそれぞれのライブ時間を増やして、できるだけ通常の音楽フェスに近いカタチにしています。アイドルフェスというと、両日同じアイドルが出るというイメージかもしれませんが、今年は2日間で別々のアイドルが出ます。なので1日目と2日目、その日限りのライブを楽しんでもらいたいですね。
──イベント直前なのにありがとうございました!
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